偶然
「又吉、お前の叔母さんが経営してる喫茶店って久米島にあるのか?」
宜野座は団扇を仰ぎながら机に突っ伏している又吉に訊く。
又吉「そうそう。私の実家が久米島にあんのね。ナポリタンがめっちゃ美味しいの!」
調理部は一度だけ久米島に合宿したことがある。
野球部やサッカー部じゃあるまいし。
久米島は味噌の名産地である。
久米島で食べた味噌ラーメンは超絶美味しかった。
「冷やし味噌ラーメンもあるんだよ!『拉麺やっさん』には」
又吉はスマホで久米島の有名ラーメン屋『拉麺やっさん』の冷やし味噌ラーメンの画像を宜野座に見せる。
「ラーメンの仕込みは大変だからな」
「そうだね。私もラーメン修行したい」
「パティシエにラーメン修行は必要ないだろ」
部室のテーブルにはヴィンテージ物だと思われるヤンバルクイナの置物、小さな観賞用植物、テディベア、サーターアンダギーの写真がプリントされたクッションなどがある。
サーキュレーターで暑さを凌いでいる仲村は合宿って楽しいですよね!と女の先輩である上間と話していた。
「宜野座、上間さんって仲村さんと仲良かったの?」
「さあ…………」
仲村は沖縄スイーツをこよなく愛している。
ジーマミー豆腐好きの又吉は揚げ物以外のスイーツを愛している。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます