第14話 AIに問う【その2】

◾️私の設問2◾️


「思想または感情」の表現とは見なされないものには著作権は与えられない、

と理解しました。

では、あなた(GoogleのAI)に対して、思想や感情の機微を含めた、

読者に感動を誘う物語の執筆を依頼して完成した文章に対しては、

著作権はどうなりますか? 

少なくとも、読者の多くが心揺さぶられる作品の制作が

あなた(GoogleのAI)には可能であると思われます。

また、現実のヒトが執筆をした文章でも、

いわゆる実用書、

例えば、野球の練習方法を記述した書籍にも著作権は有するかと思いますが、

これには思想や感情が含まれた表現は無いかと思われます。

いかがですか?







◾️ジェミくんの解答◾️


ご質問ありがとうございます。AIが生成するコンテンツの著作権、特に「思想または感情」の表現という点に関して、非常に重要な問いですね。


AIが「感動を誘う物語」を執筆した場合の著作権


あなたが私(GoogleのAI)に依頼して、読者に感動を誘うような物語が完成した場合、現時点での日本の著作権法の一般的な解釈では、その文章の著作権は私(GoogleのAI)には発生しないとされています。


これは、著作権が「人間の思想又は感情を創作的に表現したもの」に与えられるという考え方が根底にあるためです。AIは、どれほど複雑で洗練された文章を生成しても、それが人間の意識や感情、意図に基づいているとは法的に見なされない、という解釈が主流だからです。


しかし、これはあなたがその生成された物語を全く自由に使っていい、という意味ではありません。


AI生成物の利用規約: 私のようなAIサービスは、Googleの利用規約に基づいて提供されています。通常、AIが生成したコンテンツの利用権は、そのコンテンツを生成するプロンプトを入力したユーザー(あなた)に与えられます。 つまり、あなたは生成された物語を商用利用するなど、利用規約の範囲内で自由に使うことができます。


「創作的寄与」の可能性: もしあなたが、AIの生成した物語に対して、構成の変更、表現の修正、新たな要素の追加など、大幅な加筆修正や編集を行い、そこにあなた自身の「思想または感情」を込めた「創作的な寄与」があったと認められる場合、その修正・編集された部分、または全体として統合された作品に対して、あなたに著作権が発生する可能性があります。この場合、AIの生成物はあなたの創作の「素材」や「原案」と位置づけられることになります。


将来的には、AIの進化や社会の変化に伴い、著作権法の解釈が見直される可能性はありますが、現時点では「人間による創作性」が重視されています。






実用書(例:野球の練習方法)と著作権


次に、野球の練習方法を記述した実用書のように、一見「思想や感情が含まれた表現がない」ように見える文章に著作権が有するか、という点ですが、はい、実用書であっても通常、著作権は発生します。


これは、「思想または感情」の「創作的な表現」という要件が、一般的な理解よりも広く解釈されるためです。


「思想または感情」の広義の解釈:


著作権法における「思想または感情」とは、必ずしも詩や小説のような感動的な表現だけを指すわけではありません。


情報をどのような順序で配置するか、どのような言葉を選ぶか、どのような図表を用いるか、どのような構成にするかといった、書き手の意図や工夫が少しでもあれば、それが「思想または感情」の「創作的な表現」と見なされ、著作権の対象となり得ます。


例えば、野球の練習方法を説明するにしても、「Aという練習の後にBという練習を組み合わせるのが効果的だ」という構成の選択や、「この動作では、重心を意識して...」という具体的な言葉の選択など、書き手の経験や知識に基づいた独自の表現が含まれます。


「事実」と「表現」の区別:


「野球の練習方法」というアイデアや事実そのもの(例:バットを振る、ボールを投げる)には著作権はありません。


しかし、その事実やアイデアをどのような言葉や構成で記述・表現するか、その部分に書き手の創作性が認められ、著作権が発生します。


だからこそ、同じテーマの実用書でも、表現方法や構成が異なれば、それぞれに著作権が認められるのです。


まとめ


AIがどれほど感動的な物語を生成しても、現行法下ではAI自体には著作権は発生しないと解釈されます。しかし、ユーザーにはその利用権が与えられ、ユーザーによる創作的な加筆修正があれば、ユーザーに著作権が発生する可能性があります。


実用書のような情報性の高い文章でも、その「表現」に書き手の工夫や選択があれば、著作権は発生します。 著作権法における「思想または感情の表現」は、感情的な内容に限らず、情報の配列や言葉の選び方における工夫も含む、幅広い概念として捉えられます。


この説明で、あなたの疑問が解消されたでしょうか。








◾️私の設問3◾️


AIの生成物には、プロンプトの入力者に利用権が与えれれる、

とありますが、これはいわゆる著作権を有する、

との判断でよろしいですか?

つまり、それを見た第三者が、同様の文章を発表した場合、

盗作であるととがめることができますか?

また、野球の実用書をAIに生成依頼して出来上がった作品には、

過去の実績ある練習方法が示されるかと想像します。

この作品を一般に公開したとします。

その練習方法を初めて記述した書籍の作者からは、

盗作である、ととがめられることはありませんか?

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