恋の行進曲

狗山 笠

初期案 第1章

「俺たちもう、家族をやめよう…」

そうして僕たちは、

兄弟ではなくなってしまった…。

──時を遡り、一年前高校三年生春──

「はぁ〜、もう3年生かぁ何も考えてないわ」

そうやって適当なことを言ってるのが

僕の双子の兄、叶 悠真 (かなえゆうま)だ。

そんな僕はこの兄の弟

叶 冬真(かなえとうま)である。

「はぁ、元から何も、

考えてないくせによく言うよ」

「お前馬鹿にしてんだろ?弟だからって

何言っても許されると思うなよ?」

弟と言っても双子だからそんな

変わんないだろ…と思っていたら…

頭を両手で触り髪の毛をまるで

犬を触る時みたいにぐしゃぐしゃにしてきた。

「何すんだよバカ!」

「馬鹿って言った方が

馬鹿なんじゃなかったか?」

「ほんとにバカ!!これから始業式なのに

変な目で見られるだろ!」

「大丈夫、大丈夫誰も

お前なんか見てないって」

そう言って親指を立ててきた、

折ってやろうかと思った。

ああは言ったけど、僕も進路を何も

考えていなくて、目標もなくて、

ピアノだけだった。

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