2025/7/24 爪先

#文披31題 爪先


白い部屋に戻る。行く当てがない。

ベランダのガラクタも、揺れる風鈴も、鏡に映る不機嫌な自分も、何も変わっていない。


ここにも居場所はなかった。

ここから離れて、目覚めるしかないのだろうか。

イライラしながら、気づけば爪をかじっていた。

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