第6話 杉浦慧の部屋

静まり返った部屋の中央に、ただ一人先輩は座っていた。


「思ったより、早かったな...」


「...俺だって、あの時ミスしたってことがバレたら、俺も、お前だって終わってたかもしれないんだぞ...」


「...正直に言う。あの時はお前の方が俺より上だったんだよ...。先輩として、後輩に負けるのだけは、嫌だったんだ...だから——。」


レバーを引く


「まっ——!」


まだ何か、言いたそうだった。

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