第五章:戦いの始まり
数日後、今度は前よりも
はるかに多くの人間たちが鬼ヶ島に押し寄せて来ました。
鬼たちは、海岸で島に上陸する人々の前に立ち
「何故また来たのだ?」
「金銀を取るのはやめてくれ!」
と声を掛けようとしました。
ですが、人々はいきなり鬼たちに襲い掛かりました。
「出たな!化け物!」
人々は鬼たちに矢を放ち、こん棒で殴り掛かり、刀をふりました。
鬼たちは驚き
「やめてくれ!話をしよう!」
と叫びながら、人間たちの攻撃を防いでいました。
ですが、強大な鬼の力は、人間たちにはあまりにも強すぎました。
鬼たちが少し手を払っただけで、
武器を持った男たちは吹き飛ばされ、地面に叩きつけられました。
「ぐぬぬぬ……この化け物め!」
「鬼め!覚えていろ!」
「絶対に金銀は手に入れるからな!」
地面に倒れた男たちは、悔しそうに唇を噛みながら、
再び逃げ出し、島を去っていきました。
鬼たちは顔を見合わせ、深いため息をつきました。
「どうすればよいのだ……?」
その晩、鬼たちは長く深い沈黙の中、思い悩んでいました。
「……なんとかせねば……」
鬼の長老・温羅(うら)は
「仕方がない・・・
次にまた人々が来たら、我々は迎え撃つしかない…
覚悟を決めよう」
と言うと、鬼たちは静かに頷くばかりでした。
続く~第六章へ~
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