恋愛は知る
第6話 探偵の恋愛は謎めいて
いつの間にか、マロンの謎解きは恒例行事と化した。
その事件を忘れないよう、マロンは探偵手帳を付けている。
ちょっと見てみると,,,,。
・チューリップ折損事件(カッコつけめ)
・筆箱損失事件(マジでかっこつけ)
という感じ。本当、事件名がカッコつけなんだよ。
で、これに事件の捜査メモとかを書いている。
これが結構読むと面白い。
いままで解決した事件は10個以上。
いつの間にか恒例行事と化したマロンの推理発表会。
「あらっ、明久斗君じゃないの!」
「おはよう、明久斗君♡」
予想外だったのは,,,,この僕がモテるようになったこと。
マロンも、だけどね。
「お、おはよう。みんな。」
「「「「キャーーーッ♡♡♡」」」」
アハハ,,,,。
「明久斗君。」
そう声をかけたのは、マロン。
「よう、マロン。どうかした?」
「事件の依頼が入ったんだ。探偵会議といこうか。」
いつの間にか、僕の家に行く時を探偵会議と呼ぶようになった。
「なにあれ。ああ、アイツ、マロンか。」
「仕方ないよ、アイツはお嬢様だもん。」
「お嬢様だからって、いい気になってるよね。完全にさ。」
マロン、なんかすみません,,,,。
にしてもさ、探偵ってモテるもんなんだね。
探偵も楽じゃないよ。どこがいいのかよくわからないけど。
「__なあ、明久斗君。君は、恋愛をしたことがあるかい?」
へっ,,,,?
思いもよらない質問に、気が抜けた。なーに言ってんだ、コイツ?
不思議なやつだなあ。まったく。
「ない、けど。」
「そうか。」
マロンはそういうと、ため息をつく。
「よくわからないものだな、恋愛というのは。」
意外だ、コイツならなんでもできると思っていたのに、な。
「僕だってわからないよ、でも。恋愛っていうのは、僕たちを助ける包丁のようなものだと、僕は思う。
のめりこみすぎると他のことが見えなくなっちゃう。けれども恋愛のおかげでいろいろな体験ができて、思いを伝えようと努力することができる。だから、使い方を間違えるとやなことになるけれども、普通に使えば便利な、包丁と同じさ。」
思わず、たくさん言ってしまったけれども。
僕は恋愛をしたことがない。だから、感情もよくわからないけれど、気を付けるべき、でも、自由に楽しむべきだと思う。
で、なぜ今急に?
「いや、単純に,,,,,,」
「告られて、な」
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