第3話 事件発生!動き出すマロン

ふわあああ。さわやかな朝だぁ。でも、まだ信じられない。

マロンからもらった白衣。マロンの台詞せりふがよみがえる。

『仲間ができたら渡すといいって、ホームズ様がくれたワトソン博士の白衣だよ。はい、あげるよ!』


これが、ワトソンさんが着た白衣,,,,。そう思うとやってられない!もう、今すぐにでもホームズを読み返そう!くくっくくっ。これ、着てさ。うっひゃ贅沢~~!!!


母さんにこのことを話すと、めっちゃ興奮してた。でしょーーね。

いつでも家に呼んでいいって言われた。

呼ぶかどうかはわからないけれど,,,,。まあ、気が楽になったかなぁ。

僕もよんでみたい気持ちはあるからさ。


次の朝、ピンポーンとチャイムが鳴った。それで僕は起こされた。

誰だよもう,,,,。

「明久斗~!出て~~。」

「はーい。」

ガチャリとドアを開けると、マロンがいた。


「マ、マロンっ!?」

「はあーい、こんにちはあ!」

にこにこと笑って、マロンが言う。いやいやいや、ちょっと待ったー!

「こんにちはじゃなくってさ、どうしたんだよ。」

「一緒に行こ?」


はっ,,,,?一応お前、可愛いんだぞ?ひとめぼれした奴男子15人中10人。

クラスの超モテ女子なんだからさ。

僕の唯一の親友はクラスの生徒会委員、高橋誠一たかはしせいいち

そいつは、マロンが好きではない。隣のクラスの佐渡橋夢佳さどはしゆめかが好きらしい。


「さ、早く準備をするがいい。明久斗君。待っている。」

気取った口調でそう言った。仕方ないね。待ってて。

「ねえ、今の子、マロンちゃん!?」

「う、うん。」


そういうとキャッキャとはしゃぐ母さん。

僕はそれを無視してマロンのところに行く。

「お待たせ、マロン。」

「あれ、白衣は着てこなかったのかい?」

この口調、気にいったらしい。


「なんか、もったいないじゃん。」

ただの小学生の登校に使うなんてさ。

「ハッ!そう言うと思ったよ。」

それなら、聞くな!ったくよ,,,,。


すると、黒い高級車がスピードを緩めて近づいてくる。

そして窓が開いて、若いカッコいい男の人が顔を出す。

「お嬢様!今日はお車で登校されないのですかー!?」

「ああ、一条いちじょうか。今日はこの明久斗君と行く。帰って大丈夫だ。」

「かしこまりました、お嬢様。」


すると高級車は颯爽と走り去った。わあ、カッコいい。

にしても、お嬢様って,,,,?

「フッ。ホームズの血統をなめないでほしいね。」

お前も、結構カッコいいじゃん,,,,。


ふうん、結構いいとこのお嬢様なんだ。マロンって。

そんなこんなで学校に着くと、その誠一が僕に泣きついてきた。

「明久斗ぉ~~。あれ見ろよ,,,,。」

本棚の本が、全部出されている,,,,,,。

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