しごでき転職〜会社の飲み会で「今夜は無礼講だ！」って言うから、上司の頭に酒瓶ぶつけたらガチギレされた僕が転職先で大成功する件について〜

第一章 無礼講の代償

私の名前はだみんちゃん、38歳独身。

東京の大手町にある中堅商社で、ひっそりと営業事務をやっている。

「今夜は無礼講だ！遠慮なく飲もうじゃないか！」

部長の高橋さんがそう言った瞬間、

私は素直に受け取ってしまった。

無礼講って言葉通りの意味だと思って、冗談半分で酒瓶を高橋部長の頭にガツンと当てたんだ。

「おい、だみん！何やってるんだ！」

部長の顔が真っ赤になった。

周りの同僚たちも凍りついている。

「え、でも無礼講って…」

「バカ野郎！そんな意味じゃない！」

私は慌てて謝ったけれど、もう遅かった。

部長の怒りは収まらず、居酒屋の雰囲気は最悪になってしまった。

「だみんちゃん、大丈夫？」

同期の女性社員が心配そうに声をかけてくれたけれど、私はただ頭を下げることしかできなかった。

結果、私は翌日から閑職に飛ばされた。

これまで担当していた重要な案件は全て他の人に回され、私に振られる仕事は雑用ばかり。

評価は最低ランクに落とされ、ボーナスも大幅カット。

「だみん、君はもう重要な仕事は任せられないな」

人事部長の冷たい言葉が胸に刺さる。

完全に会社での居場所を失ってしまった私は、毎日デスクに座りながらも、やることがない虚しい日々を過ごすことになった。

「こんなことなら、あの時素直に『すみません』って言っておけばよかった…」

でも、無礼講って言われたら、本当に無礼をしてもいいんじゃないの？

私の解釈、そんなに間違ってた？

そんな風に自分を慰めながらも、現実は厳しかった。

このままじゃ本当にクビになってしまうかもしれない。

転職を考え始めたのは、そんな時だった。