第35話 氷の王国と封印された預言者
東の果て、永遠に雪が降り続ける場所――
そこに存在する“氷の王国・ノルデン”。
「こんなにも……静かで、寒い世界があるなんて」
ミナが雪に足を取られながら呟く。
「ここには、帝国から“隔離された記憶”が保管されてる。
預言者と呼ばれる少女が、それを守ってるはずだ」
クレインが言う。
王都からの旅路は険しく、
道中では魔獣との戦闘もあった。
だが、仲間にレオンが加わったことで、戦力は大きく向上していた。
「それにしても……やっぱレオン強ぇな。頼りになりすぎだろ」
リオが笑う。
「無駄に老け込んでるだけじゃないのよ、ってな」
レオンが肩をすくめ、雪を払った。
一行は、氷の城の前にたどり着く。
「……これが、記憶の封印がある場所か」
重い扉を押し開けた先には、
透明な氷に包まれた玉座と――その上で眠る、銀髪の少女の姿があった。
「この子が……預言者?」
カナタが近づこうとした瞬間、城全体に魔力が走る。
『侵入者判定。防衛装置、起動』
「うわ、まじか!!」
天井から巨大な氷の槍が降り注ぎ、地面が砕ける。
「守ってるのは……この城そのものってわけか」
レオンが前に出て剣を構える。
「預言者に近づくには、この“記憶の結界”を解除しなきゃならない。
ここからは連携勝負だ」
ミナが支援魔法を展開し、リオとカナタが駆け出す。
クレインは後方から解析魔術を展開する。
「氷の防御層、三重構造! 順番に破らないと反射されるぞ!」
「わかった! 一枚目、いくぜ!!」
仲間たちは息を合わせて攻撃を繰り出す。
やがて――最後の氷壁が砕け、
玉座の少女の瞼が、静かに開いた。
「……ようやく、来てくれたのね」
その声は、どこか懐かしく優しかった。
「私の名前は“アリア”。この世界の……記憶そのもの」
彼女の目が、まっすぐカナタを見据えた。
「あなたたちに、すべてを託す準備はできている」
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