ヤク、おかわり!
えっ、ぜんぜん寝れてへんやん!?
デエビゴを飲んだのに午前四時に起きた私は焦った。布団の中で眠りたい〜眠りたい〜と念じながらごろごろして二度寝を狙ったが、駄目だった。
しょんぼりしながら明るくなるまで過ごした。
朝に起き上がり、家の中を歩き始めて、たいへんに驚いた。
睡眠薬の効果らしい眠気や倦怠感はずっと残っていたのである。
昼寝などはできないだろうかと昼食後に転がってみたが眠れなかった。
昨日効かなかっただけだしなと思いながら夜にデエビゴを再度飲み、床についたがやはり午前四時に起きた。
これあかんなと私は思った。
二度目のオンラインメンタルクリニックを予約した。
さてこの二度目のオンラインメンクリで顔を合わせた先生が、後日に私が唯一指名させてもらった先生である。O先生という男性の心療内科医さんで、目がクリっとしている早口で話す先生だった。
モニター越しに挨拶をして、睡眠薬を飲んだがやはり午前四時に目が覚めると話した。
O先生は私に何か悩み事などがあるか聞いてきた。
「お金のことか……仕事のことですかね……?」
「お金って言うと生活費や給料についてですか(早口)」
「まあ、そうです」
「それなら仕事の悩みとも繋がっているんですかねご家庭での経済状況などはどうなっているんでしょうか(早口)」
「えーと、こんな感じで……」
「なるほどなるほどそれならばご主人としっかり話したほうがいいですし僕が昔に担当していた患者さんで経済DV受けていた方がいらっしゃり(早口・割愛)」
とても目まぐるしい先生だった。経済DV患者さんの話を十分ほど聞かされた。ちなみに草森の配偶者はまったくDVなどはない。メンタルが終わっていた冬の間、かなり色々支えてくれた。
O先生はたくさん話したあと、私の不眠について話を戻した。
「午前四時頃に起きてしまったあと、もう一錠デエビゴを飲みましょう」
なるほどその手が! とこの時は思った。なにせ、飲めばたしかにすぐ寝付くのだ。だから効いていないわけではない。起きた時にもう一回飲めばまた眠れるのは当然のこと。
追加の睡眠薬を処方してもらい、オンライン診察は終わった。
ここまで読んできて下さった方はなんとなく想像できると思うのだが、午前四時に起きてもう一錠デエビゴを飲んだあと、ぜんぜんまともに眠れなかった。
私はここでちょっと嫌になり、一旦睡眠薬を飲むのをやめた。飲まなくても寝付き自体は悪くなく、絶対に午前四時に起きはするのだがまあそれだけだ。
暗い部屋の中で朝を待ちながら私は色々なことをぼんやりと考えた。
詳しい内容はほとんど覚えていないが、大体はネガティブな想像だった。元々ポジティブな性格でもないとはいえ、異常なレベルでネガティブだった。
金のことばかり考えていたりもした。なにせこの時点で脳神経内科、脳神経外科、整形外科、消化器内科、オンライン心療内科と受診していたわけであり、財布から湯水のように金がなくなっていっていた。
何をどうすれば良い方向にいけるのかまったくわからなかった。
一、二時間起きに目が覚めて深く眠れない上に午前四時には完全に覚醒するという最悪の睡眠を過ごした夜の翌日、私はもう一度オンラインメンタルクリニックを予約することにした。
クリスマスも終わり、年末年始の空気がそこかしこに滲んでいる時期だった。
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