ようこそ異世界へ★あなたに役職を与えます★

yuka

第1話 異世界転生

異世界転生。


アニメやラノベでよくある人気シリーズ。これまで数多くの異世界転生シリーズがアニメ化されてきた。不幸な死を遂げた主人公が異世界転生する。王道シリーズなのかもしれないが異世界転生に外れはないというのが私の考えだ。


という私もついさっき現実世界で不幸な死を遂げた一人だ。今は夢の中?で考え事をしている。これが死後の世界というものなのだろうか、それなら良いのかもしれない辛いことも嫌いな人のことも浮かばない。心地の良い気分だ。


次は何に生まれ変わるのかな。生まれ変わるくらいなら異世界転生したいなとか思ったりもする。


女の私はきっと悪役令嬢とかにでもなるのだろう。そんなことを考えていたら突然、脳内に声が響く。



「おめでとう。あなたは選ばれた人間です。これからあなたはこの世界を導く女神として生まれ変わるのです。」



聞き心地の良い声でそう言われると目の前が光で包まれる。展開が早くないか。なるほどこれが転生なのか。実際に経験しないと分からないこともあるからね。

それまでのんびりとしていた気分から一転、私はワクワクとした感情でいる。


「女神か~悪役令嬢のような王道の展開でも良かったけど、たまには王道でない展開もありだよね」


これから私の女神としての新しい物語が始まる。どうなることかは分からないがきっと現実世界よりは楽しいことが待っているだろう。


だって異世界転生だからね。


私は包んでいた光が消えていくのを感じると私は目を開けた。そこは何もない空間だった。姿は特に変わっていない。死んだ時と同じ服を着ている。


「来ましたね。」


先ほどと同じように脳内に声が響くと何もなかった空間に1人の女性が現れた。


「初めまして、私は女神アリエ。これからあなたの指導役を務めさせていただく者です」


綺麗な人~というより指導役って何?女神ってことは人々を救ったり導いたりってことだよね。


「初めまして。私は、」


名前?

異世界転生した時は新しい名前になるよね。あれ~知らない。


「あの~私は何て名乗れば良いのでしょう?」


他人に自分の名前を聞くなんてことがあるのか、けど知らないのだからしょうがない。それに女神なのだからきっとカッコイイ名前が決まってるはずだ。


「伝えていませんでしたね。あなたは女神リード。あなたはこの世界を導く女神になるのです」


女神リードか。この世界を導く、導くからリード。英語を和訳しただけじゃないか。まぁ少し雑なのは大目に見よう。


「ところで導くというのは具体的に何をすれば?」


アニメの女神だと苦しんでいる人にやさしい言葉をかけているが私もあれをやるのだろうか?あまり人に助言したりするのは得意じゃなかったからな~


「女神リード。これからあなたには転生者と話し、見極め、適切な役職を与えることでこの世界を導いてもらいます。これが選ばれたあなたにしか出来ない誇り高き役割です」


え~とそれはあれですかね。良くある転生するときにある、あなたに特別な力を授けましょうとか言うやつだよね。少し地味~


そういったキャラは1話でしかでないか都合よく登場させられる設定がほとんどだろう。


「地味って思っていますか?」


「とても大切な役割ですよ。転生したからといって心が綺麗になるわけではありません。前世で人を殺した人であれば転生しても人を殺してしまう可能性があります。この世界には前世のようなしっかりとした法律はありません。人を殺しても罪に問われないことなんて良くある話です。私たちはそうならないように適切な役職を与える必要があるのです」


なるほど。地味と思ったことを謝りたい気持ちになった。


新しい世界であれば騎士や魔術師がいたりするかもしれない。もし前世で人を殺した人にそういった役職を与えるとどうなるかなんて想像が出来る。


私なんかに出来るのだろうか?正直、不安な気持ちしかない。ただこれがこの世界で私に与えられた役職なのであればそれを全うする以外に選択肢はない。


「やります。私、女神リードに任せてください」









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