第12話 勅命
「では、お二人ともこちらへ御出なさってください。」
なんと勅命は、いつも朝議を行っている場所でやらないと有効にならないらしい。対決した場所でやっちゃえば良いのに。でも、理由はちゃんとあるらしい。その理由は、朝議をする場所には青龍がいるとされていて、そこで見守ってもらい、神にも承認されることで名実ともに、”こいつは俺の近侍だ”って、大手を振って言えるっぽい。なんか、こうゆうのってどこの国にもあるんだな。近親感がすごい。日本にいた頃も
あった気がする。だがら、仕方ないっちゃ仕方ないのか。それで、将慧を近侍にできるなら、こんな手間なんて痛くもかゆくもないって思えばめんどくさくなくなるきがする。
「それでは、これから第21代皇帝様である明煌様が勅命を行う!」
よっし、やるぞ。気合い入れて頑張ろう。、、、関係ない話だけど、こいつって第21代皇帝だったのか。結構続いているんだな。いや、当たり前か。青龍の加護があるんだから。これが終わったら、この件もどうにかしないとだな。
「第21代皇帝明煌が行う。将慧、前へ。」
「はっ!」
「名を将慧、貴様を我の直属部下に任命する。これからは俺の近侍となり、この国の繁栄のために動くのだ。」
「拝命いたしました。」
パチパチパチ!
おぉ〜。割れんばかりの拍手喝采だな。これで晴れて将慧は俺部下になったのか。良かった。けど、こんなに拍手喝采が起こるとは、予想してなかったな。シーンとした空間が広がるのかと思った。だって、あんなに平民生まれの将慧のこと、さけずんでたし。なんでだろう。謎だ。うん?文官長、確か名前は晨明だったけ。がこっちに近づいてきた。
「明煌様、この度は近侍の勅命、誠にめでたく存じます。このような機会に参加できたこと、とても嬉しく思います。また、将慧。対決は私の完敗だった。そのため、お前を明煌様の近侍であるということを認めよう。おめでとう。私の分までお使えするのだぞ。」
こいつ良いやつだな。ちゃんと負けを認めてる。こんなこと、普通の人にはあまりできないことだ。大したもんだ。ちょっと見直した。ボロクソいってごめんね。
「いえ、私は、私のもちいる全力を尽くしたのみです。その結果として、近侍となれたにすぎません。しかし、認めてくださることには感謝いたします。私も明煌様に全力でお使えいたします。あと、あなたとの試合はなかなかに楽しかったので、また手合わせしてくれると嬉しいです。」
「あぁ、もちろんだ。私もより多くの力つけ、貴殿に再戦を申し込むとしよう。それまでのお楽しみにしておいてくれ。」
「はい、待っておりますね。」
なんか、この二人通じ合ってる気がする。あと、拍手喝采が起きたのは、こいつのせいっぽいな。こいつが将慧を認めたことによって、周りも認めてやろうかなって思って、それに同調して認めってたぽい。だから、こいつと親しくない奴らは、拍手をしていなかったわけだ。意外とこの国にも、話せばわかるやつがいるのかな。固定概念は良くないってわけだ。頭を柔らかくしてかないと。頑固ものほど困ることはないからな。
「明煌様、私はあなたにお使えできることを喜ばしく思います。名実ともに近侍となれた今、どんどん私のアイデアをお伝えしますね。」
「あぁ、楽しみにしている。しかし、過労では倒れるなよ。そうなったら、目も当てられん。 」
「約束はできませんが、善処いたします。」
、、、こいつ、現代だったらすごい社畜になってそう。この国って労働基準法とかあるのかな。なかったら作っておこう。将慧に倒れられたら、本当に困る。
こうして、無事に一人目の仲間の勅命が終了したのである。まじで俺、よくやった。いや、特に何もやってないけど。
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