第6話 不穏な作戦
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こちらに頭から書き直している加筆修正版を連載しております。
【B.A.L.A.D(バラッド)】
https://kakuyomu.jp/works/16818792437319819876
よろしければこちらもご覧ください。
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ブリーフィングに、全く身が入らなかった。
リアに今朝、夜中どこに行っていたのか尋ねると、医務室に行っていたと答えた。
返答に一瞬の間があった。
追及しようか迷っていると、招集がかかって話が途切れてしまった。
私に隠したいことは何だろう? 何も思い当たることがない。
「何で俺が乗る必要があるんです? FS様の新機体なら本人が乗ればいいでしょう?」
横からダミアンの不満げな声が聞こえた。
「命令拒否と受け取っても良いかな?」
司令官の一言で、ブリーフィングルーム全体に緊張の糸が張り詰めた。
「いえ、ただの独り言です」
へらへらしながらダミアンが答えた。
小隊を組まされて半年ほどになるが、初めて会った時から生理的嫌悪感がひどかった。
先日配属されたアレックスという青年も、ダミアンの腰巾着がすっかり板に付いている。
――類は友を呼ぶ。
軍に入れられて経つが、嫌な奴から順番に全線に送り出しているのではないかと疑ってしまう。
何と戦わされているのかもよく分からないが、もしかしたら嫌な奴を紅白に分けて争わせているのかもしれない。
「作戦は明日の
どうやらまた、新型のB.A.L.A.Dを受領するようだ。
「FS様はただの受領ミッションでもご熱心なものだな」
去り際にダミアンから嫌味を言われるが相手にしない。
嫌悪感が募っていく。
おかげで戦場では、自分の心配をするだけでいい。
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