第43話 プライド


目的地に着き、バスを降りる。バスで移動中に『XE』にあの男の人から貰った銃弾を入れた。あの人は何口径か知らないはずなのに、元々入れていた物とサイズが同じだった。何故知っていたのだろう…


話題が逸れてしまった。話を戻そう。バスを降りた視界に映ったのは、綺麗な白い建物だった。本来、裂け目は洞窟の様な見た目をしていてその周辺も汚い事が多いらしい。Sランクの裂け目で、尚且つ魔石で儲かっているからこそこの裂け目の周辺はしっかり整備されている。例え大金が稼げても、『汚い場所には近づきたくない』と誰もが考えると思うので綺麗にする事は良い事だ。


辺りを見渡し、そんな事を考えていると、今回同行する探索者と思われるグループの一人に話しかけられた。


「君達が学園の子で良いのかな?」


「はい。よろしくお願いします」


睦月が挨拶をする。面倒臭い事は双葉に押し付けようと思っていたが、睦月がやってくれるならそれで良い。


「良かった。違ってたらどうしようかと思ってね。これから二日間よろしくね」


「はい。二日目からは、俺達も討伐に参加するのでよろしくお願いします。先輩方にご指導いただければと思います」


そこで、もう一人が会話に入って来た。他に誰かいるように見えないので、どうやらこの人達は二人チームの様だ。


「チッ…学生如きに何が出来るってんだ」


「おい」


「なんだよ。実際こいつ等みたいなガキに何が出来るんだよ」


「例えそうだとしても、依頼を受けたら最後まで仕事をする事がプロの責任だろ」


「…分かった。だが、今回だけだ。次からはこんな依頼受けないでくれ」


 そう言ってその人達は何処かに行った。


「ごめんね。アイツもそこまで悪い奴じゃないんだ。今回だけ大目に見てくれないかな?」


 その行動に僕と双葉以外の全員がいやそうな顔をした。僕は、プライドが高いんだろうな~と思った。他の人に謝らせているのはどうかと思うが…

ここまでだけだと僕はプライドの高い人が嫌いなのか?と思われるかもしれないが、僕はプライドが高い事は別に悪い事だとは思わない。ただし、それはだけだ。


 結果を残してもその人を責める人は結構いる。その人の成功を認めない人もいる。その人が努力をしていても、それを知らない立場で、何も努力をしていないと言う人もいる。成功しているなら過程も大事だが、結果の伴わない過程に意味はない。


どれだけ才能があっても、少しも努力をしない人間は、超一流になる事は出来ない。圧倒的な天才は、一般人から見ると努力をしていないように見えるが、それは違う。その物事に才能が有り、その物事を楽しめているので習得が速く、その努力が人の目に触れる時間が少ない為、結果的に努力をしていないように見えるだけだ。


結果も残さず、努力もしていないのに無駄にプライドが高い人は、自分が『失敗するかも』と思い、”失敗=悪”だと何もしていないのに決めつけ、初めから挑戦をしない。こう言う人は大抵、過去の話をする。自分が若い頃は~と言い、過去の自分の成功に酔って現実を見ない。


身近に天才がいたプライドの高い凡人が一番面倒だ。

凡人視点だと、どれだけ努力をしても、身近に努力をしていないのに、自分より上の人間がいて、自分との差が離れるように感じる。そして、何故だ!あいつは、努力をしてないのに…と言う思考になり、『努力なんてしても無駄』と言う結論になる。

この人達が多用する言い訳は、『俺は、まだ本気出してないだけ』である。

そして、コンプレックスを抱えた凡人は、別の天才の邪魔をするようになる。


つまり、結果を出した人が『自分とこいつ等僕達が同じように扱われるのが腹立たしい』と思っているか、凡人の『この年齢で自分と同じ場所に呼ばれた僕達への嫉妬』のどちらかだ。この人が、前者か後者の分からないが、どちらでも面倒臭いので関わらないで欲しい。成功者でも、努力を止めた人でも、僕達のような年齢の子供にこんな態度を取る時点で真面な感性をしているとは思えないからだ。



…と言う訳で、関わると絶対に面倒臭い人は無視をして、裂け目に入る。こんな人と一緒に裂け目の攻略するなんて、先が思いやられるな。全員何事もないと良いが…


 あの二人との会話が終わった時、双葉は何故無反応だったのか一つ仮説がある。双葉の場合、あの二人を同時に相手にする位なら余裕で出来る…と思う。だから、『最悪こいつ殺せば良い』と考えていると思われる。もしこの仮説があっているなら倫理観をどこに捨てて来たのか本人に直接聞いてみたい。




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