俺様ヤンキー サンタになって、ガキにプレゼントくれてやる話
冬野トモ
一箱目 ぬいぐるみの扱いが雑カミなのよ
一章 俺はクリスマスが嫌いだ
俺はクリスマスが嫌いだ。
浮ついた雰囲気にヘドが出る。
ガキも大嫌いだ。
ヤツらは、俺の顔見てピイピイ泣くし。
知るか。俺のアイデンティティーを汚すんじゃねえ。
「あー、はいはい。ガキとクリスマスが嫌いな、ヤンキーサンタさん。出番ですよ」
ベレー帽の少女がクスリと笑った。
派手なネクタイ、似合わないサングラス、両耳ピアス。
ぼっさぼさの髪をした高校生、
いかつい
「胴回りから
「ばっ! カ、カッコイイなんて言ってねーし。全然だし。付け
彼女の隣で、ベアっぽいぬいぐるみが
「嫌なら長老様に頼むことカミ。僕ちゃん赤帽子に赤服だと、力の半分しか出ないですう。敵にやられちゃうんですうって。あらあら、それはいけないカミねえ。おはぎマン、おニューの顔よってばかりに、きっと
「痛いカミ!」
「テメーら全員、後でブン殴ってやるからな。楽しみに待ってろよ」
彼は口から蒸気を
「いつまで
ガルヴァニクスの
重力が倍増したように体が沈み込み、視界が揺らいだ。
「どいつもこいつも、俺の邪魔ばっかりしやがって……」
ありったけの力で武器を握り、即座に
「クリスマスのバカ野郎おー!」
抜群の運動神経と、柔軟な
敵は崩れ落ち、光と
「ったく」
炎は竹刀を
ドミノのように次々と消失していくのは、
ベッドで眠る女児の姿を、月が優しく照らしている。
彼は肩に担いだ袋からラッピングされた小箱を取り出し、ベッドサイドにそっと置いた。
「ほらよ、欲しがってたドールハウスだ」
「お疲れ様」「任務完了カミね」
「間違うんじゃねぇ。俺はガキにもクリスマスにも興味ゼロだ。一カ月。一カ月だけだからな。お前らサンタに肩貸すのはよ」
「『利害のために共闘する』だったわね?」
「言い方は何でもいいんだよ! どっちにしろ、すべてが終わった後で、俺との約束しっかり果たしてもらうからな。忘れんじゃねえぞ!」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます