第26話 カナの家族

「まさか、あなたたちがそうだったとは…」


 カナの父であるクーマは腑に落ちたという顔で、頷きながらそう言った。



「それはどういう意味ですか?」


「あはは…実はね、カナとはずっと文通をしておりまして、魔王軍の幹部の1人を倒したことや、友達のパーティーと協力してケルベロスを倒したということも書かれていたので…」


 ーーなるほど、文通か。確かにカナはうちのパーティーのフィリアともやっていたし…手紙好きなのかな。(第6話参照)

 ……というか、今も文通してのか…してるなら何についてやり取りしてるんだ…?俺の悪口書いてないよな?き…きっと、大丈夫なはずだ。



「ねぇねぇ、お兄ちゃんたちが勇者パーティーなの?」


 カナの妹のコナが、俺の袖を掴みながら、聞いてきた。


「そうだよ。そして、俺が国に選ばれた勇者だぞ!」


 俺は得意げに言った。

 …だが、


「ねぇねぇ、お姉ちゃんおっぱい大きいね。何カップあるの?お母さんやお姉ちゃんとどっちが大きい?」



 当の本人は、フィリアの胸でもう頭がいっぱいだった。

 ーーくそっ!俺のかっこよさを広めてもらって、この街でモテモテになろうと思ってたのに!

 …というか、そんな話題を易々と〜!

 俺だってそれは知りたいことなのに!


「お姉ちゃん、今日一緒に温泉入ろうね。お母さんも一緒に」


「う…うん。そうだね…」


 フィリアも少し戸惑っている。


 ーー大丈夫だ、フィリア!俺が一緒に入ってやるぞ!アルターのところみたいに混浴してやる!(第12話、第13話、SS1参照)




「そっちのお姉ちゃんも一緒に入って、お母さんたちみたいなおっぱいになろうね!」


 ーーなんという地雷!

 うちのパーティーの貧…スレンダー担当のエルセーヌにその一言はデカい。


「う…うん。そうだね、お姉ちゃんも胸大きくするために頑張るよ…うん」


 ーー大丈夫だよ、エルセーヌ!

 寂しい気持ちを俺との温泉で忘れよう!




「ゴ…ゴホンっ!」


 カナの父、クーマが気まずそうに咳払いをした。


「と…とにかくですね、しっかりここの温泉で、ゆっくり体を休めてください。ちなみに、ここには何泊予定ですか?」


「6泊7日、1週間滞在するつもりです」


「それは良かった!でしたら、会えますね!」


「え?」


「実はカナがですね、この前の手紙で、5日後に帰ってくると言ってまして…」


 ーーえぇ〜!

 俺とアルターってもう別のパーティーだよな。めちゃくちゃ一緒にいる気がするんだが…

 …ま…まぁ、良い。運が良ければ、マリアやカナの浴衣姿が見れるかもだし……イヒヒ…





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