第3話 ぼっちの僕に声をかけてくれる奴(2)

 そう事ある毎に僕の頭や背を気軽にポンポンと叩くではなく、バチンバチンと強く叩いたり、自分のストレス? 不満? 暇だったら、授業中だろうとお構いなし、シャーペンの先で制服越しから突いてくる加藤学と……。


 その様子をいつも見ては「クスクス」と、僕を小馬鹿にしたように笑う。大岬洋子たちが居る後方の席へと回すようにと僕に対して嫌悪感を募らせることもなく、いつも優しく手渡してくれるような気さくで優しい奴だったよ。大島道徳はね。


 だから僕も大島からプリントを受け取ると始めこそは、下を向き「わかった」とボソボソとアイツに聞こえるか、聞こえないか、の声音で呟いていたけれど。


 大島の奴はその日の気分や気まぐれだけではなく。毎日、こんな小心者で根暗な僕に優しく微笑みかけながら、他の生徒と話しをするのと変わらない様子でせっしてくれたから。




(お願い)


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