第21話

ああそうだ子供の頃あるアニメ映画で水をポンプに入れてるの見た事ある。最初の水がなければ、ポンプは水を挙げられないんだよ。

確か呼び水だっけ。

という訳で、お皿の部分に水を入れてみて。ジャコンジャコンとやって見たんだけど。出ない。汲み上げられない。なんで?

ネットで調べるとか無理だぞ。


ゴミが内部に詰まってんのかな?

吸い出し菅を外し中のゴミを取る。

けっこうドラム缶に汲んだ水にはゴミが入ってる。粗い布を購入して吸い出し菅に紐で付ける。

呼び水にも葉っぱとかゴミが混ざってたので、ポンプ本体にもゴミが入ってしまった。コレも綺麗にする。

よーしこれで完璧。


今度はダンジョンの機能でドラム缶内の水を飲水レベルまで浄化した。綺麗な呼び水を入れてジャコンジャコンジャコン。


でねええ何で???


しょうがないので、水汲み10リットルポリ缶をロープで下から引っ張り上げて、ドラム缶に水を汲み上げる作戦を続行事にする。


不足しそうなので、結局水を魔力で生成する事になりそう。くそお。




そのまま夕暮れの時間になってしまった。

ゴブリン共に草原で狩りさせたり、泥まみれになってるダンジョン下部の石の掃除したりとか全然やってねえ。


仕方ない明日にしよう。

とりあえずご飯食べよう。

ゴブリン共にご飯売って。


俺、アルテミス、リリムと3階生活スペースでご飯を食べる。

メニューは焼き餃子にした。今日は米も用意して味噌汁も付けよう。なぜなら。

「美味いにゃあああああ」

綺麗な箸使いだ。使い慣れてなければこうはいかない。

「飯堕ち早いな」

「そんな事より。リリム様に逆らえる訳ないにゃ。ならご飯を美味しく頂くとお得にゃ」

「私達の主様よ♡言葉使いに気をつけないと罰を与えるわ♡」

「ごめんなさいにゃリリム様」

「謝罪は主様にするのじゃ♡」

「ごめんなさいにゃ主様」

「許す」

「許されたにゃ良かったにゃー」

小心者の俺は内心ビビっていた。もし洗脳が溶けると一瞬で俺がミンチになってしまう 。

「本当に大丈夫なんですか?」

疑いの目で大剣使いの女の子を見るアルテミス。

「未だ完全に屈服してないの♡屈服させるには♡主様が分からせなければいけないわ♡処女を捧げた瞬間に主様だけの雌猫になれる様に躾てあるの♡」

「という事はそう言う事だよね」

「はい。主様のベットの予約を取ったのは私達をいただいて欲しかったからです♡」

「おおお」

「それとこの子に名前を付けてあげてください♡」

「ふむ」

「今日からこの子は主様の雌猫として生まれ直さなければなりませんわ♡そのために名前が必要なのです」

なるほど

「分かった名前を考えよう」

「ありがとうございます♡さあお礼を言いなさい♡」

「ありがとうございますにゃ」


「危険です私もご一緒します」

「却下よ♡」

「リリムちゃんに却下される筋合いは無いです」

「調教の邪魔よー♡それに、万一に備えて巨大な手を何時でも出せるように操作室で備えていて欲しいの♡」

大剣使いの女の子はまだ操作室には入れない。結界みたいな奴が貼られている。 生活スペースには入れるようにした。

「それもそうだなアルテミスは操作室で控えていてくれ」

「もーマスターがそう言うのであれば仕方ないですね」



「ところで話をぶった斬るけどにゃ庭にあったポンプはなんなのにゃ?」

「小川から水を汲み上げようとしたんだけど、何故か全然水が出なかったんだよ」

「ちょっと見てみてもいいかにゃ?」

「いいよ」

食事を中断して庭園のポンプを見る大剣使いの女の子。

実験にドラム缶の上にポンプを付けてみたままになっている。

ついでだから俺も見に行く。

「逆止め弁が無いにゃ」

「逆止め弁?」

「給水パイプの下に取り付けて置かないといくら呼び水を入れてもみんなドラム缶の中に入って行くから給水パイプに水を満たせず吸い上げられないにゃ」

「なんと」

「あとこのタイプのポンプは浅井戸用だから小川からここまで1段でこんなに水を引っ張れないにゃ」

「ええ?」

「この塔は1階層が高いから1つ下の階から引っ張れるかどうか分からないにゃ」

「なんと目からウロコだ」

「という事はどうすればいいんだ?」

「方法1下から水を押しあげればいいにゃ。このポンプじゃ出来ないにゃ」

「方法2何段かに分けて吸い上げるにゃ」

「方法3エンジンポンプを 用意して。。。」

「無理」

「とりあえずご飯食べちゃおうにゃポンプは明日でいいにゃ」

「仕切られたくないけどそうしよう。あと何でそんな事知ってるのかも」

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