第3話:合流
崩れ落ちたビルの鉄骨が、夕焼けの赤い空に鋭く突き刺さる。遠くでアンノウンの獣のような
『――もしもーし、れいちゃぁん! 生きてる? 死んでたら返事してよー!』
その声は、戦場の
(死んでたら返事なんかできねえよ)
零は眉をひそめる。
静かだが苛立ちを帯びた声が割り込む。
『まこと、うるさい。』
バンッ!
銃声が空気を切り裂き、
通信機から再び
『そりゃそうか! メンターちゃぁん、さっきから無視しないでって! ねえ、今どんな感じ? こっちはもう、超ヤバい! ハゲるレベル! 女子なのにハゲ――『――まこと、静かに。』』
(……このチーム、本当に大丈夫なのか?)
心の中で呟き、不安が胸をよぎる。
『――ひまり! うるさいって何!? うら若き美少女に向かってその言い草!? そうやってすぐキレるから、
『――ひまり!? 今、私に撃ったでしょ!? 避けなきゃ死んでたよ!?』
『まことなら平気でしょ。』
『――平気なわけないじゃん!』
『少し黙って。』
メンター12の
「いや、ほんと元気だな……こいつら。」
『――れいちゃぁぁぁん!』
「俺とお前、そんなに仲良かったっけ……?」
「その……メンター12、大変だったな。」
『はい、まこと様が非常に煩わしいです。』
メンター12の声は
『ひどい! 私が何を――』
『これであなたを含め、メンバー4人が揃いました。もう1人とは連絡が
無線の向こうで、真琴が勢いよく手を挙げているのが目に浮かぶような声が響く。
『はいはーい! 私、まこと!
バン! ババン!
連続する銃声に、零は身を
『得意なのは回避! スリーサイズは内緒――『B85、W59、H90です。』』
メンター12の無機質な声が割り込む。
『――ちょっと!? 人の個人情報バラすな! なんでそんなこと言うの!?』
『八つ当たりです。』
メンター12の冷静な一言に、零は
(この人、意外と人間らしいな。)
次に
『私はひまり、
彼女の小柄な姿が、ビルの屋上で風に揺れるセミロングの髪とともに浮かぶ。大きな瞳で戦場を見下ろし、ライフルを構えているのだろう。
『――ねえ!? 無視!? 私のこと無視しないで!『葵様、自己紹介を』』
メンター12が
『この流れでキラーパスはキツいよ……めっちゃ睨まれてる……』
金髪と眼鏡、
「僕はあおい、
「よ、よろしく。」
『もしもーし、聞こえてる? 返事がないただの屍――『以上が今回の作戦メンバーです。零さんの情報は既に共有済みなので、自己紹介は不要です。あ、そこを右に曲がれば合流地点です』』
メンター12が
『――援護するから走って。』
「――ッ!」
『――そのまま走って!』
ガンッ!
「――おかえりなさいませ! ご飯? お風呂? それともわ・た・し?」
「――バカかよ。」
「――いらっしゃい。何もない喫茶店へ」
「クソどうでもいいこと言ってんじゃねえ。」
(怖いんだな……)
辺りはアンノウンの死体の山。
地面に散乱し、金属の鱗が不気味に光る。
「零くん、とりあえずこれつけて。このコンテナ近くなら
渡されたのは首輪型のARデバイス。魔力を通すと
零はそれを装着し、視界に地図と敵の位置が浮かぶのを感じる。
「サンキュ。」
(仕組みはわかんねえけど、便利そうだ。)
『今回の作戦行動中の指揮を、
メンター12の声が響く。
「俺が指揮? 何だそれ?」
『即応的な行動において、あなたが最も優れた成績でした。』
「他の奴がいいって言わねえだろ。」
「私は構わないよー。」
「隊長とかめんどくさいし。」
「わたしも大丈夫。体力ないから、そこだけ考慮して」
彼女は
「僕はサポート型なんで、指揮お願いします。」
零はため息をつく。
「……わかったよ。やるよ。メンター12、次はどうすりゃいい?」
「お腹すいたから、まずランチ――」
「むぐっ」ともぐもぐ食べ始め、
『コンテナのセキュリティ解除パスワードを発行します――』
パシュッ!
突然、コンテナの側面が開く。
「やった、開いた!」
『――みなさん、ちょっと自由すぎませんか……?』
メンター12の声に、ほのかな
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