エピソードゼロ 大人への階段
第1話 幼いメイド
「こんにちは、はじめまして」
「わたしのなまえは、真亜です』
ママがお星さまになって、オジサマに連れて来られたのは大きなお屋敷です。
海の近くに建つ洋館は、まるでお城の様でした。
真亜の家にオジサマは、母に合う為に来ていました。真亜はママの恋人だと思っていました。
「こんなお金持ちの人が、パパになってくれたらいいなぁと思っていました。」
でもオジサマに、ママじゃない奥様がいたのは知りませんでした。
オジサマには、真亜と同じ歳の男の子がいました。
海(かい)様と呼ぶように言われていました。
オジサマは、真亜の事をメイドとして迎えいれます。
海様は、真亜とは正反対で色白でおとなしい男の子でした。
奥様は女の子が欲しかったようで、優しくして下さいました。
お姫様の様なドレスやかわいいお部屋をご用意して下さり、まるでお人形さんの様に真亜を可愛がっていました。
幼い頃の海様と私は兄妹のように仲良く、いつも一緒に遊んでいました。
メイドと言うよりは、あまり外に出られない海様の遊び相手としての役割りでした。
母を亡くした淋しさを紛らわすように、真亜はいつも笑っていました。
身体が弱かった海様は、真亜が来てからは見違えるように元気になりました。
でも、真亜が成長するにつれて奥様の態度が変わってしまいます。
真亜は15歳になり美しい娘に成長しました。
奥様は、真亜の事を女として見るようになります。
お人形さんのようにドレスを着せたりする楽しみはなくなりました。
真亜に対して、可愛い息子が取られる恐怖と、若さへの嫉妬の感情が湧いてきました。
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