第26話ー夏休み旅行計画!


朝食を食べている途中、百合が光くんに


「今日はどこに行くの?」


と質問していた。


今日はみんな眠そうで、いつものワチャワチャ感がなく、静かだ。


なんでこんなに眠いかというと、実のところ、みんなふかふかの布団が離れがたかったらしい。気持ち、めっちゃくちゃわかる。


光くんもいつもなら一番テンション高いはずなのに、今日はほぼ目を瞑っている状態。かわいい。


でもちゃんと質問には答えていた。


今日は、1990年代をイメージした遊園地に行くらしい。


私たちが生まれる前か~。どんな感じだったんだろう。


食べ終わると、さすがに眠すぎるので、顔を洗った。


水が冷たかったから、目が覚めた気がする。


みんなもさすがにそろそろ目が覚めたらしい。


寝起きの1.3倍速くらいで出かける準備をしている。


というか、今日、百合と斎藤くん、私と光くんペアで別れて回るんだよね。


光くんとちゃんとしたデートしたことないから、なんか緊張する。


とりあえず、念のため持ってきていた白のワンピースを着て、玄関に向かう。


百合が来たら、全員揃うんだけど……あ、来た。


百合はペコペコしながらこっちに来てる。


遊園地までは一緒だから、それまでお互いどこをどの順番で行くか計画をたてるつもり。


あっという間に遊園地について、二手に別れる。あんまり遭遇しないようにしたから、雰囲気が壊れなくて済む。そこが心配だったから、光くんが提案してくれたときは、とても安心した。


遊園地に着いたのが、10時半くらい。帰るのが2時くらいだから、まだ結構時間がある。


私たちがまず向かうのは、「富士山展望塔」というところ。


天気のいいときは富士山がきれいに見えるんだって。


絶景スポットらしいから、今日で一番楽しみなくらい。


遊園地のゲートをくぐると、とっても高いタワーが見えた。あれが富士山展望台。


高いだけあって、めっちゃ目立ってる。


「小さいときこれに乗ったんだけど、その日はあんまり晴れてなくて、周りが見えなかったんだよね」


経験者光くんは「今日こそは絶対に見渡してやる!」って意気込んでた。


まぁ今日は結構いい天気だから見えるんじゃないかな。


列に並んでいると、上から降りてきた小さい子が、「僕、スカイツリー見えた!」って元気よく親に話していた。


埼玉からスカイツリー見えるって、どんだけ高いんだって話だよ。


ていうか、あの子の視力どのくらいあるんだ?


十分くらい待って、ようやく順番が回ってきた。


ベルト的なものをして、前にある手すりに手をのせる。


発射すると、一気に人が小さくなっていって、気が付くと、一番上に来ていた。周りを見ると、富士山や、本当にスカイツリーも見えた。広い遊園地も一目で全体が見える。


横を向くと、光くんが目を輝かせて頭をブンブン横に振り、周りの景色全体を見ようとしていた。


別に頭振らなくたって回転するって言ってたの光くんなんだけどな~。


アトラクションが終わると、次はメリーゴーランド。


二人乗りのものに乗って、まるでちっちゃい子みたいに燥ぐ。


それも終わると、ちょっと休憩。


室内のカフェみたいなところで涼みながら休む。


次は、観覧車に乗るみたい。


私たちは、カフェから少し離れている観覧車に向かって歩いて行った。

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