第2話:協力者


「〜〜〜〜〜〜きて!!」


誰かの声が聞こえる。もう少し耳を澄ましてみるか。


「りょ、く、ん、、おき、て!」


目も覚めてきて声がする方を見た。そこには


「あ、りょうくん!起きた!!良かっだぁぁぁ!死んじゃったのかと思ったぁぁ」


そこには目を赤く腫らして涙を流す少女がいた。


「瑠衣……?」


彼女の名前は後藤瑠衣。俺の幼馴染でもあり、元恋人だ。


「なんで?お前がここにいる…」

「だって、今日りょうくん学校来ていたのにそのまま帰っちゃったから…私心配だったの!!」


吐き気がする。こいつは俺を裏切り、クラスのDQNであり、俺を散々いじめてきた春日に浮気をしたんだ。耳に残るあのクソ野郎と一緒に俺を嘲笑っていた声が今でも鮮明に覚えている。なんでこうも堂々と俺の家にいるのかが甚だ疑問だ。


「お前、俺に何をしたのか覚えてないのか?」

「え…?」


何を素知らぬ顔をしているんだ?


「「え?」じゃねぇよ。お前散々俺をコケにしていたのに今更幼馴染で彼女気取りかよ。どうせ俺をバカにするためにあいつらに命令されてきたんだろ?舐めんのも良い加減にしとけよ?」


今までの不満をぶつけると、瑠衣の顔が段々と青白くなっていった。


「え、え?何言ってんの?りょうくん?」

「今更、取り繕ったって無駄なんだよ。それともなんだ?私は幼馴染がいじめられていることを知らなかった悲劇のヒロインぶってるのか?やめとけ、今どきそんなものに需要はない」

「違う違う違う!!何か勘違いしているよ!!りょうくん!!!!」


顔を上げると目尻に涙を溜めながらこっちをすごい形相で睨んでいる瑠衣の姿が目に入った。


「あれは春日くんに脅されてたの!!お前の幼馴染であり、恋人のあいつをこれ以上いじめられたくなかったら俺の女になれって!!だから、私はあの男に付いて行った!!私だって本当は嫌だった!りょうくん以外の男性に触れられるなんて絶対に嫌だ!でも、そうでもしないとあいつはさらに過激なことをりょうくんにしようとしていた!!だから「でも!!!」」


俺は瑠衣の言葉に自分の言葉をかぶせ、無理やり続きを言えなくさした。


「仮にそうだとしても俺がお前を信用するためには証拠が必要だ。証拠もないのに私を信じては流石に無理があるぞ?そして、お前が俺に残した傷跡は今も深く残っている。それをどう消し去るか自分の頭で考えてみろ」


そこまでいうと瑠衣は泣きながらおもむろに自分のスマホをポケットから取り出し、春日とのトーク履歴を見せてきた。


(なんだこれ?)


内容はあまりにも残虐なものだった。


まず、瑠衣は春日との行為の動画を撮られていてそれをネタに脅されている。


そして、あいつは同じ手口で何人もの女性の人生を壊している。

違法ドラッグ、いじめ、強姦、転売、堕胎などあげればキリがない。


(クズだな。いや、クズだからこそ復讐のしがいがある)


「まぁ、事情は分かった。だからといって俺がお前を信用するかどうかはまた別問題だ。それはわかるよな?」


瑠衣は黙ったまま首を縦に振った。


「だからといって、そんな状況下でお前を見捨てるほど俺も堕ちてない。だからこそ、お前には二つの選択肢がある。一つこのままお前は春日にいいように利用され、遊ばれ、最終的にはあいつが過去に捨てた他の女性たちみたいになること。二つ目は俺は今から反撃の狼煙を上げる。あいつに、さらには俺の両親を殺したあの男にへと復讐する。お前は俺と共に来るか?来れば必然と修羅の道を歩むことになる。もう後戻りはできない。それでも覚悟を決めて俺と共に来ることの二つだ。お前はどちらを選ぶ?」


彼女は俯いたまま。しばらく考え込んだ後顔を上げた。彼女の目は何かを決意したような目だった。


「私はりょうくんと一緒に復讐する」


それが彼女の選択だった。


なら、こちらもそれ相応の誠意を見せなければならない。


「なら、これから一つあるものを見せる。これを見た後お前は誰かにこのことを話さないとここで誓えるか?」


彼女は深く首を縦に振り、肯定した。


「少し待ってろ」



⭐︎ 瑠衣視点


それから30分後


「なにー?兄さん。急に呼び出して……。あれ?瑠衣姉さんもいるじゃん。どうかしたのー?」


彼が呼び出したのは妹の紗和ちゃん

確か、りょうくんと紗和ちゃんはあまり仲が良くなかった印象がある。でも、それはあくまで一方的で紗和ちゃんはりょうくんのことを兄ではなく、1人の男性として愛している。

(だけど、急に紗和ちゃんを呼び出して何をするんだろう?)


そんなことを考えていると、りょうくんが口を開いた。


「一つ確認しとく。俺とこいつはあまり仲良くない。それ以上に俺はこいつを嫌っている。それは知っているな?」

「う、うん」

「え、兄さん、、さわのこと嫌いなの、、?」


紗和ちゃんはひどくショックを受けた顔をしている。そりゃーそうでしょ。実の両親が殺された後、兄と一緒に悲しむんじゃなくて兄を一方的に罵倒し、責めていたんだから。気の毒だけど、そんなことされちゃ実の妹でも嫌われるよ……


「そんな話はどうでもいい」

「そんな話って………」


また紗和ちゃんの顔が歪む。


「めんどくさいから話を先に進めるよ。じゃあ、気を取り直して【これから俺の命令をなんでも毎日ひとつ聞くこと】を紗和に命令する」


「イエス・マイ・ロード」


紗和ちゃんが片膝をつき、頭を下げている


「え、なんでこんな紗和ちゃんが従順になったの⁉︎いつもなら反発するのに…」


意味がわからなかった…彼は何をしたんだ?


「ぶっ飛んだ話だが瑠衣には話しておこう。さっき俺は玄関で倒れた時に本当は死ぬはずだった。だが、名も知らない変な奴に【期限付きの仮初の命】と自分の意思を相手に強制的に実行させる【絶対遵守の能力スキル】を俺は手に入れた」


え、何それ??りょうくんは本当は死んでいた?それで期限付きだけど生き返ることができた??そしていわばチートスキルを手に入れた??だめだ…頭が混乱してきた。


「え、えとにわかには信じ難いけど…紗和ちゃんがそうなっているのを見ると信じざる負えないね」


「理解が早くて助かる」


まあ、このりょうくんの能力があれば、あの気色の悪い奴らに復讐することができるんだね!!


「それと一つ俺と契約をしろ」


おもむろにりょうくんが口を開き、そう言ってきた。


「け、契約?私はりょうくんにならこの身を全て捧げてもいいと考えているよ?」


うん、私は覚悟を決めたのだ。もう後戻りはしないと。私の全てを彼に捧げると。


「なら、今から俺と情交をしろ。お前の身体に俺という印を刻む」


驚いた。彼からそんな誘いを受けるなんて、、


「こんな汚れた私の身体でもいいなら」



その日、私は彼と再び身体で結ばれた



そして再び私は覚悟を固めた



今度は絶対に裏切らない



今度は必ず一生そばにいると………




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