(ジン×ミチル)「のんびりなんて出来ない」

 カエルラ=プルーマ最新レジャー、温泉プール。

 この魔法アトラクションにミチルはジンと訪れた。

 モニター試験を兼ねているので、周りに他の客はいない。


「ふむ……まあまあの水質だな」


 ジンは珍しく真面目に、プールの温泉水をチェックしていた。

 ミチルはその隣で、少し落ち着かずにモジモジプカプカしている。


「どうした、シウレン? 何か不都合があるか?」


「イエ、ナイデス……」


 そうは言いながら、ミチルは肩どころか耳までお湯に浸かってブクブクしている。

 やはりおかしい。ジンはミチルに詰め寄った。


「シウレン、何かあるなら言いなさい。よもや、具合が悪いのではなかろうな?」


「……ふあぁ!」


 詰め寄ったジンから、ミチルは慌ててバチャチャとお湯の中、数歩離れる。

 不可解な行動にジンは首を傾げるばかり。


「シウレン……?」


「あうあうあ……」


 そして毒舌師範はひとつの仮説に辿り着く。


「まさか──」




「ふあふあっ」


 ミチルは真っ赤になってジンから目を逸らしていた。


「まさか儂がシウレンの×××をお湯の中から見て、人知れず××しているのを見てしまったのか……?」


「ぎゃあああっ!」


 温泉プールとは言え、お湯の中に一緒に入る状況で、なんというセクハラ発言! 何なら卑猥発言!

 ミチルはますます顔を赤らめて悲鳴を上げた。




「それとも、儂がこの後シウレンの××を××して、お湯の中と言えども×××……!」


「ふぎゃあああ! 黙れぇえ、クソエロ師範めぇえ!」


 そんな事をさせてたまるものか、絶対に怒られるヤツ!

 ミチルは思わずジンに向かってお湯をぶっかける。




「先生と呼びなさい! 違うのなら、何なのだシウレンよ!」


「だっ、だからぁ、センセのそのヘアスタイルがぁ……!」


「うん?」


 ミチルの指先は、ジンの頭を差していた。

 長髪なのでお湯に浸けるわけにはいかず、アップにまとめている銀の髪。


「うなじが見えて、色っぽくてカッコよくてぇ……ふああぁ、ってなるぅ!」


 ミチルがお湯をかけてしまったので、少し乱れたその髪も。


「イケメンに水がしたたってるぅうう……っ!」


 温水プールという非日常で。水着一枚の開放感。

 すぐ隣に超絶な美が、色気たっぷりのうなじを見せて自分に迫る。


 ミチルにとっては、百パーセント鼻血案件です!




「そうか、シウレン……なんと可愛いことを言ってくれる……」


 シモシモエロエロ師範のスイッチがオン!


「温泉ゆえ、のんびり浸かろうと思っていたが……」


 お湯の中なので、手つきがよく見えないけれど。


「お前がその気なら……♡」


 ミチルの××を×××……!




「だめぇええ……♡」


 後で絶対怒られるヤツ!!

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