第2話 王国からの依頼

 俺達は馴染みの酒場に着くと、テーブル席を確保し、座った。この酒場は傭兵団への依頼の窓口にもなっており、俺達はいつもここで依頼を受けている。


「ようマスター。なんか依頼来てるか?」クヴォルツさんがマスターに言った。俺はまたどうせ魔物狩りか盗賊討伐だろうと思っていた。だが…。「すげえぞクヴォルツさん、大物からの依頼だぜ。」「なに!?」「ロレンハイム王国大宰相シュリッフェン・ロドワルド…。《王国の奇術師》からだ。

『正教国との大戦迫る。各地の傭兵団は至急参戦せよ。』だとよ。」「正教国か…。」バランド正教国は聖者バランドによって建国された教皇が治める国家だ。何度か仕事で行ったことがある。現在の教皇グリビアノは穏健派だが、その下にいる強硬派の司教レコンディスともう一人の司教に権力を欲しいままにされているらしい。


そしてその司教2人が『聖戦』の名の下に今回の軍を率いているそうだ。


「マスター、いつからだ?」「明後日、エシャンゼ平原にて全軍を集めるらしい。」「そうか…飲みはやめだ!出発するぞ!」「はい!」俺達は店を出て、馬車に乗った。この戦いがどうなるのかはまだ分からないが、俺も腕には自信がある。ここで名を上げれば、『アイツ』に会えるかもしれない。



そして俺達は運命に導かれるように、その地へ集い始めた。





 


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る