レストランにおける害虫、害獣退治マニュアル

従業員2名、ゴキブリ複数体のテストケース

レストラン厨房内等における複数体のゴキブリ発見時のパンプスによる緊急対処要領（従業員複数名）

■前提

・状況

厨房の床の広範囲に、8匹のゴキブリが異なる方向へ一斉に散らばり始める。

・駆除実行者

アルバイト従業員桜井彩香および同従業員高坂真佑子（各々体重45-50キログラム程度、パンプス着用）

・使用靴

各従業員、前足部に網目状の靴底パターンがあるエナメルのフラットパンプスを着用

・場所

レストラン厨房内の広いタイル床

・考慮外

退治後の床や靴の清掃・消毒は、このテストケースの範囲外とする。

■テストケース：従業員2名による8匹のゴキブリへの適切な連携対処

1. 発見と即時状況判断・連携開始（0秒）

・従業員桜井と従業員高坂は、ほぼ同時に広範囲に散らばる8匹のゴキブリを視認。

・瞬時に互いに目配せし、無言の連携を開始。従業員桜井は厨房入口方向（左手側）へ向かうゴキブリ群（推定4体）を、従業員高坂はシンク下および冷蔵庫方向（右手側）へ向かうゴキブリ群（推定4体）を、おおよその分担エリアとして認識する。

2. 従業員桜井の対処行動（0-5秒）

・優先対象の特定と初動

従業員桜井は、最も早く厨房入口のドア隙間に到達しそうな個体（ゴキブリA1）を最優先ターゲットとして認識。

・迅速にゴキブリA1に接近し、右足パンプスの前足部（網目状靴底パターン部分）で胴体中央を確実に踏みつける。体重を乗せ、即座に軽く足首を捻り、活動を完全に停止させる。

・連続処理

即座に次のターゲットであるゴキブリA2（A1のやや後方）に移行。左足で同様に踏みつけ、足首を捻転させて処理。

・追跡と処理

残るゴキブリA3、A4が調理台下へ逃げ込もうとするのを冷静に追い、調理台の手前でそれぞれ右足、左足と連続して踏みつけ、同様に追加動作を加えて確実に処理する。

3. 従業員高坂の対処行動（0-6秒）

・優先対象の特定と初動

従業員高坂は、シンク下に逃げ込もうとするゴキブリB1を最優先とし、その逃走経路を塞ぐように先回りしつつ接近。

・左足パンプスの前足部でゴキブリB1の胴体を正確に踏みつけ、体重を乗せ、即座に靴底をわずかに擦り付けるように動かして処理。

・同時処理の試み

冷蔵庫の側面を這い上がろうとするゴキブリB2と、その足元で逡巡するゴキブリB3を視認。B2とB3が比較的近距離にいたため、右足パンプスの前足部およびヒールで、一度に2匹をカバーするように踏みつける。網目状靴底パターンとヒールが2匹を捉え、体重をかけた後、軽く足首を捻り2匹同時に活動を停止させる。

・残存対象の処理

最後に残ったゴキブリB4が什器の隙間に向かうのを確認し、迅速に回り込んで踏みつけ、追加動作で確実に処理する。

4. 共同での最終確認（6-10秒）

・従業員桜井と従業員高坂は、それぞれの分担エリアのゴキブリを処理し終えた後、互いに合図を送り、厨房全体を見渡して他のゴキブリがいないか、逃げ込んだ可能性のある場所はないかを短時間で確認する。

・全ての対象（8体）が完全に活動を停止し、新たな出現がないことを確認して対処完了。

■結果

従業員桜井および従業員高坂は、多数（8体）のゴキブリが同時に出現し広範囲に散った状況において、冷静かつ迅速な状況判断と効果的な連携（暗黙の分担）により、全てのゴキブリを10秒程度という短時間で効率的に退治した。各々がパンプスの前足部にある網目状靴底パターンを効果的に使用し、個々のゴキブリに対して確実な処理（踏みつけと追加のすり潰し動作）を連続して行った。

■本テストケースにおける「適切な実行」のポイント

・即時の状況判断と連携

複数名いる利点を活かし、パニックに陥らず、即座に状況と互いの動きを把握し、暗黙的にでも役割分担（エリア分担など）を行う。

・優先順位付けと迅速な行動

各従業員が自身の担当範囲内で、逃走リスクの高い個体や処理しやすい個体から優先順位をつけ、躊躇なく迅速に行動する。

・連続性と効率性

一つの対象の処理に固執しすぎず、次々と効率的に対処する。場合によっては一度の動作で複数体を処理する判断も有効。

・靴の特性の最大限活用

各従業員が、パンプスの前足部の網目状靴底パターンが持つ特性を理解し、踏みつけ時のグリップ力、破砕効果、および追加のすり潰し動作による確実な処理に活かす。

・広範囲のカバーと最終確認

複数名で広範囲をカバーし、処理漏れがないよう最後に必ず共同で確認する。