しゅーかつ! ~イナカ女子1/4代記~
Kei
第1話
「美幸、これ今日の新聞に挟んであったぞ!」
「んー? あー、折り込み求人ね… 短時間バイトばっかりだよソレ」
「また文句を…バイトでもなっ、マジメにしっかり働いてたらそのうち正社員に取り立ててもらえるかもしれないじゃないか!」
「甘いナ〜… 甘い! ホワイトチョコモカフラッペクリームベースだよ… 圭ちん、今までよくそれでやってこれたね…」
「なんだって!? …そのホワイトベースってのは飲み物なのか?それともデザートなのか?」
「んもーうるさいナァ...ちょっと出かけてくるよ。あと飲み物だよ。たぶん…」
「どこ行くんだ!5時には帰ってくるんだぞ!」
「はいはーい(小学生じゃん…) ご飯はオムライスがいいな!よろしく~」
* * * * *
「…それで、うろうろしてるわけね?」
「なのよ!智ちん。こんなところまで足をのばしてきちゃった☆」
「こんなところって… あのねぇ、本来くるべきところなんだけど! …あたしにもカフェオレちょうだい」
「どーぞ」
美幸は本屋を数件まわって無料の求人情報誌をひととおり集め、商店街のコーヒーチェーンに入ろうとして… 一番安いドリップでも390円することを思い出して踏み止まった。
(しまった。水筒持ってくるんだったナー)
スーパーで牛乳パックサイズ98円のカフェオレを買い、公園で飲みながら求人をチェックしたものの、いつも通り「収穫なし!」そして無職にありがちな精神的・手持ち無沙汰でブラブラしていたらいつの間にかハローワークに辿り着き… そこで中学時代の友人の智子に出くわしたのだった。
「智ちん美味しめの仕事見つかった??」
「ぜんぜんダメねー。ここの検索用パソコンって45分で退席しろって表示が出るでしょ?あたし今日だけで7回並びなおしてんのよ?でもダメだったわ」
「あれ並びなおさなくってもイイんだよ…」
「そうなの!? 真面目にしててソンした!くっそー」
「やっぱ、バイトでやってくしかないのかナー」
「美幸… 最低賃金951円よ?これ×8時間×20日でいくらだと思う?152,160円!税金引っこ抜かれて保険・年金払って家賃食費光熱費で赤字確定よ。ムリムリ。第一バイトでフルタイム・フル出勤なんてさせてもらえないから、これだって絵に描いた餅ね」
「(計算はやい…)古新聞古雑誌?? エニタイム餅??」
「フルタイム!!フル出勤!! 絵に描いた餅!!」
「聞き間違えただけじゃん… そうそう。あとスマホ代もいるよねー」
「忘れてた。スマホは生命線!これがなきゃ始まらないもんね。とりあえず、短時間バイトしながら正社員のクチ探し続けるしかないかな」
「うーん… そうだ、ユーチューバーやるのはどうかな?」
「あのねぇ…いまさらユーチューバーって… ゲンジツみなさいよ…」
「そお?激辛食べたり爆買いしたりメイク動画上げたりするだけって見てたらそんなカンジだよ」
「あんた辛いの食べられないじゃん。爆買いするお金ないじゃん。メイクも面倒くさいってしないじゃん。そいでそれ全部、マンネリ企画よ」
「そうかナー… やってみなきゃわからなくない? 何事もチャレンジだって圭ちんも言ってたし。さっそく機材買ってもらおうっと」
「叔父さんも大変ね… 姪っ子がこんなバカで…」
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