第56話
「何かお腹すいたね、何か食べれる物あるかな、」
伊織さんがキッチンでゴソゴソと食べれる物を探していたので
「あ、じゃあ私何か作ります!」
「え、いいの?」
「もちろんです。少し待っててくださいね。」
「やった。」
私は何か作れないかなーと冷蔵庫を漁るとあまり使えそうなものが無かった。
棚を開けて見るとホットケーキの粉があったのでホットケーキを焼いて、冷蔵庫にあった卵でスクランブルエッグを作り、サラダを盛り付けただけの簡単朝食プレートが完成した。
「うーん、何かいい匂いがする…?」
目が覚めた裕哉さんが体を伸ばしながらこちらに近づいてきた。
「簡単なので申し訳ないんですけど、朝ごはん作ったので顔洗ってからみんなで食べましょう。」
「うわ、めっちゃうまそう。急いで顔洗ってくる。」
そう言って洗面所へ駆け込んで行った。
奏が全然起きる気配が無かったから伊織さんがゲシゲシと蹴っていた。
「「「「いただきます。」」」」
みんな揃って朝ごはんを食べ始めた。
「え、何このハート。かわい。」
奏が起きるのを待っている間、暇だったからスクランブルエッグにケチャップでハートを描いたのだ。
「私の気持ちです」
ふふっと笑って答える。
「でも裕哉のハートより俺のが大きいから音ちゃんは俺の方が好きみたい。」
「そんな訳ねーじゃん。大きさ変わんねーよ。」
伊織さんと裕哉さんが言い争っていると
「は?俺のハートだけちっちゃくね?!」
奏が声を荒げた。
「全然起きないからちっちゃくした。」
そう言ったら伊織さんと裕哉さんが大爆笑していた。
「そーいえば、音ちゃん昨日伊織にずっとくっついてたよな。」
「え?!」
「だからー、音ちゃんは俺が好きなんだって。」
昨日途中からの記憶が全くない私は混乱していた。
「え、え、どゆことですか、」
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