第35話
私は大学を出てそのまま寧々と一緒に寧々のお家に向かった。
クラブっぽい服とか分かんないと話したら全部貸してくれると言ってくれた。
渡された服はグレーのニットミニワンピだった。肩も出てるし丈もかなり短い。
「こ、これ、短過ぎない?パンツみえるって」
「めちゃめちゃ似合ってる!!スタイルの良さが際立ってる!!」
寧々はクルクルと髪を巻いていたけど私は昔から染めずに黒のロングだからそのままストレートで。
靴は少しヒールのある黒いサンダル。
準備を終えて家を出た私はパンツが見えないかヒヤヒヤしながら寧々に付いて繁華街を歩いた。
途中で寧々のお友達2人と合流。
「初めましてー!噂の音ちゃんですか?めちゃくちゃ綺麗ですね!」
「初めまして、そんな…お2人の方が綺麗です。」
とか女子特有の褒め合いっこをひと通りしてクラブに向かう。
「あ、音、言い忘れてたけどクラブのイケメンオーナーは怒らせるとまじでやばいらしいからそのへんは気を付けてね」
「そーそー、前に女の子がオーナーにしつこくし過ぎてガードマンに外に追い出されて出禁になってた。」
「オーナーに選ばれたら抱いてもらえるからそりゃみんな必死になるわ。」
「こっちからオーナーに触るのもダメだったよね?」
「そうそう、オーナーから触られたら選ばれたって意味だから、女は待ってなきゃいけない。でもそのしつこくした女はベタベタ自分から触ってたから出禁って訳。」
「女はまだいいけど男がなんかやらかしたらボッコボコだよね。」
「でも本当にオーナーめちゃくちゃクールでイケメンだよぉー。笑った顔なんて見たことないから近寄りがたい雰囲気はあるけど。」
「そ、そうなんだ」
話を聞いている感じだとなんだか危なそうな所だなーと思って歩いていたらいつの間にかクラブの前まで着いたみたいだ。
今どきって感じがするおしゃれな見た目の入り口に私は足を踏み入れた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます