第13話 スニーキングミッション

 それから数日後。俺は相変わらず城壁の外で待ちぼうけで、イサキスはときたま城壁の上から飯を投げつけてきた。幸いオナカコワースことはなかった。


―――――†―――――


 イサキスは「もし不審者が襲ってきたらどうするんだ。あそこからしか逃げられないかもしれないのに」などうまいことカルザーナに言って、急遽抜け穴を開通させたのだという。

 しかし、抜け穴ができたのはいいが、なんかイサキスが念を押しすぎたせいで、不審者を検知するための仕掛けが随所に盛り込まれてしまったらしい。

 でも、行くしかない。


 抜け穴の途中から、なんか変なものがおいてある。

 なんか四角いボディの頭に黒くて丸い円筒状の目みたいなやつが壁伝いに移動してたりとか、

 もわわーんと言いながら、周囲に赤い四角形が広がるやつとか、

 あと、落とし穴ね。上に乗るとピキっといって、地面が広がって奈落の底に落とされるやつ。


 ははーん、作者のやつ、この小説がゲーム化しませんよby作者されたときに備えて、スニーキングミッションを作りやがったな。余計なことを。


 そして、最難関の仕掛けにたどりついた。

 あの……あれだよ。なんか目には見えない線が出てて、そこを横切ると音がでるやつ。

 その線はたまに出たり消えたりしてるから、消えたタイミングを見計らって抜けろというやつ。

 えーと、確か煙を焚いたら線が見えるんだっけ。俺未成年だから(エグゼルアの成人年齢とか設定してないので適当)、煙だすやつもってたら捕まるし。


 あたりは掃除もされてないみたいだから、代わりに土煙でも出すかなー、とか思って暴れだしたら、その勢いで


ウォンウォンウォンウォーン


 腕かなんかがひっかかったらしい。 うわーー なんか見張りがいっぱい来た。

「動くな! レンコウする」

でもって、カルザーナの前までレンコウされていったら


「なんだ、探してたぞ」


え!?

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