食通ヴァンパイアの異世界旅
鎌とと鰤
第1話 ヴァンパイア〈アルムンド〉について 1
魔王と勇者との戦いから幾千年。
魔王は勇者によって討ち取られ少しの期間、人族に平和がもたらされた。
しかしそんな平和は勇者が老衰によってなくった後、すぐに崩れ落ちた。
その平和を壊したのは魔族軍ではなかった。
魔族四天王の生き残りでもない、
魔王の愛娘でもなかった。
彼はたった一人で世界を手に入れた。
彼の名はヴァンパイア〈アルムンド〉
彼は一夜にこの世界の生物数を半分にした。
彼は人族、魔族どちらとも差別なく悪政を働き恐れられた。
彼はある日消息がなくなった。人族と魔族は喜びあいお互い手を取り合い真の平和がこの世界に訪れた。
◁▶
ヴァンパイア〈アルムンド〉には弱点があった。それは彼が食通であったことだ。彼はこの世界の生物をすべて吸血した。珍味といわれるものまで加えて吸血し、彼は味に飽きた。
彼は決心をした。一世一代の大魔法である〈異世界転移魔法〉を使い別の世界に行くことを。
彼は地球にある小さい島国。日本に転移した。
最初は転移に成功したことに喜んだが一瞬にしてその思いは霞のように消えた。
勇者と魔王が戦っていた時代よりも彼が悪政を働いた時代よりも酷かった。
見渡すかぎり血が飛び散り、数えるほど嫌になる屍が散らばっていた。
◁▶
アルムンドが消息をたってから1年後あの世界の生物は一人残らず絶滅した……
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