第3話 勝つまでやれ!


私がもうすぐピカピカの1年生になろうかというくらいの昼下がりのことだった。


家から10分程歩くと入学する予定の小学校があった。その隣は恵美公園という公園がある。


恵美公園からすぐのところに親父の仕事場があった。


保育園を卒園して昼間は親父の職場の社長の娘さんたちと遊ぶことが多かった。たまたま娘さんは私と同じ年だったからだ。



お昼過ぎに私はひとりで恵美公園に遊びに行くと同じ保育園だった福井君が2人組にいじめられているのを発見して、ガキ大将肌だった私は助けに入った。



「何やってんねん。おまえ!」



と私。




「何やねんコイツ!イキってんちゃうん?」

(イキってるは関西弁で調子に乗ってる)


と福井君をいじめていた女の子が言った。



2人組は姉弟らしく女の子の方がお姉さんで、男の子の方が弟らしく、弟は私と同じ歳くらいだった。



いきなり姉弟の姉の方が私の腹を蹴り、尻餅をついて私は倒れてしまった。



その瞬間!





尻餅をついて倒れてる私に弟の方が小便をかけてきやがった。



びっくりした私は泣きながら親父の職場に走り帰った。



親父に公園での出来事を一部始終話すと




「勝つまでやってこんかぃ!このアホがぁ~!」




とゲンコツをくらってしまった。





泣きながら恵美公園に戻ったが2人ともいなくなっていた。

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