『最強だったけど隠してたら、なぜか全員が俺を崇め始めた件』
まさやん
第1話 追放された最弱? それ、俺の“隠しステータス”見てから言え
「お前なんか、もういらない。今日限りで“追放”だ」
王都学院、英雄科。
俺は《評価F》の烙印を押され、全校生徒の前で追放宣言を受けた。
「……ああ、わかったよ」
そう言って、俺――《ルシアス・フェルディア》は黙って学院を後にする。
(バカどもが……)
俺は笑いを堪えながら、ポケットの奥に隠された《ユグドラシルの証》を撫でた。
これは、かつて世界を救った“神の戦士”だけが持つ、最強のステータス隠蔽指輪。
その真価は――
「──戦闘能力、全項目MAX。魔力変換率、100%。固有スキル《時空超越》、発動可能」
俺の《本当のステータス》は、誰にも見せていない。
いや、正確には“見せられない”。
なぜなら、こんな数値を出したら――
(また、あの時みたいに……仲間も、家族も、全部が壊れる)
かつての英雄戦争。
俺は神すら一撃で葬る力を持ちながら、それを隠し、名を捨て、姿を消した。
そして、“ただの無能”として新しい人生を歩むことを選んだ。
……だったはずだった。
◆
「ん? あれって……ルシアス様じゃありませんか?」
「うそ、あの《神滅の剣》を振るったっていう伝説の……?」
「この人が……《世界を救った影の英雄》!?」
おい、やめろ。
誰だそんな情報を流したのは。
「お願いです、わたしを弟子にしてください!」
「おれの領地を守ってくれ!」
「魔王が来たんです、どうか助けてください……!」
──なぜか、俺は放っておいてくれないらしい。
◆
「……仕方ないな。少しだけなら、動いてやるか」
俺はフードを被り、剣を抜く。
――そして、神話が再び動き出す。
この世界が、俺を“放っておく”ことなど、決してできないのだから。
つづく
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