嘘と唇と本音

思い出が役に立たない町で

旅人たちは嘘をつき合って

誰かの唇を

じっと見ている


いつかピカピカだった道が

ひび割れていることにも

新しい美しさを

授けたりする


惑星が回ることからは

逃れられないから

旅は続かない


惑星が止まるときに

本音を言い合おう

唇が優しかった

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