第11話

※石原班長の殉職から2~3日経っている想定/馨が班長代行になっています


タカチホベース 食堂


●粗末な昼食(パンと飲み物だけのような)を摂りながら、タブレット端末で新型機オクトデキエースのマニュアルを熟読する馨。

●そこへ若い整備士(10代・男性)が恐縮しながら馨に近づく。


整備士B「あのぉ…仲村班長代行、お食事中にすみません。質問があるんですが」


馨「……あ、なに?」

(馨は班長代行という立場にまだ慣れておらず、「自分のことか」と気づく感じで)


整備士B「齊藤一尉の新型なんですが、このエンジン周りの解説がよくわからなくて」


馨「ああ~それか……うん! 実は俺もわからない!」


整備士B「えー!?」


●馨、整備士Bの反応に笑いながら。


馨「うそうそ! こういうのは読んで知るより触って理解する方が早いんだ。休憩終わったら、一緒に見にいこうか」


●整備士B、ホッとしたように表情が柔らかくなる。

●そんな整備士Bの様子とタブレットに表示したマニュアルを交互に見る馨。


馨「人が造ったものなんだから、構造さえわかれば攻略できるよ」


●一方、整備士Bは馨の余裕のある言葉にため息をつきながら。


整備士B「はぁ~……さすが班長代行、僕はもう触るのすら恐ろしいです」


馨「情けないこと言うなよ! ほら、先にハンガーに行ってて俺もすぐ行くから」


整備士B「はい!」


●敬礼してハンガーへと向かう整備士Bを見送り、馨は食べ終わった食器を片づけ始める。


馨/心の声(ビビるのも無理ないか、旧型と比べたら重機と高級車くらい差があるからな)


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●ハンガーに格納されているオクトデキエース、そばに立つ馨と整備士Bが機体を指さしてあれやこれやと話し合っている。

★旧型と新型の見た目の違いのカット(身長やデザイン性など)を入れてください。

★エンジン周り(旧型はディーゼルエンジン、新型はハイブリッドになります)の違いなどもあると嬉しいです。

★これまでの機体とは少し違う、洗練された印象を随所に散りばめて欲しいです。


●コクピットを覗き込んでいる馨。


馨「コクピットもキレイだなあ」


整備士B「乗り心地もいいらしいですけど……兵器に乗り心地って必要なんですかね?」


●機体足元で足首・膝周りを見る馨と整備士B/上部の肘などの関節周りのカット入る


馨/心の声(エンジン周りの駆動伝達系や手首足首なんかの関節周りもモデルチェンジしたな)


整備士B「うわ、専用の工具まである。覚えるの大変だ……」


馨/心の声(父さんの会社のベアリング、新型にはさすがにもう使われてないか。在庫もなくなってきたもんな)


●工具を手に取って確認する整備士B、馨は部品入れを見ている。


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●タブレットでAIプログラムを呼び出して確認する馨

 →モニターに浮かぶ新型AI【Paranthropusパラントロプス】のロゴ。


馨/心の声(新型AI【パラントロプス】か……)


※新型AIにより歩く、走る、物を掴むなどの基本動作のほか、敵の攻撃を予測して自動で避けることもできる。(自動車の自動運転で車間距離を開けるなどの)

※アラタ以外の旧型機にも【Paranthropus】の廉価版【Paranthropus-β】が搭載。

正規版より40%ほど性能は落ちるが予測回避は可能。


●ダガーナイフ装備を握るなどのAIの作動テストをしているコロッサスのカット入る。


馨/心の声(基本動作はこのAIがやってくれるけど)


馨/心の声(またジャミングで使えない…なんてことになったら困るな)


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●以前の戦闘でボロボロになったアラタ機の回想。

→アラタの荒い操縦を思い出す馨


馨/心の声(ていうか、また壊して直してを繰り返すのか!?)


●すっかり回復し、汗を流してトレーニングしているアラタのカット入る。


馨「はぁ~……」


●タブレットを持ったまま深いため息をつく馨。

●整備士B、馨に気づくと(先輩も大変ですね…)と苦笑。


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※ここからタカチホベースに配属された新キャラ紹介になります。


●整備士Bと別れ、隣のハンガーへ向かう馨/すれ違う年若いクルーをちらりと見る。


馨/心の声(タカチホここも若い子だらけになったな)


※以降、整備ドックで働く主に10代の若い整備士のカット入る/女性の整備士も多いです。


第1小隊 小隊長 齋藤 新

木野本 卓

浅沼浩一郎


●つなぎの前を開けて着崩したヤンキー系の木野本、機体を見上げている

●その横で真面目そうな浅沼は工具箱に入っている工具をチェックしている


第2小隊 小隊長 アレックス・モーガン

古田長門

石川 勉


●共に体育会系で野球部出身、キャッチャーだった古田とピッチャーだった石川。ウマが合うらしくタブレットを覗き込んで話し込み、時々笑いあっている。


第3小隊 小隊長 ブランカ・マックスウェル

長澤麻里奈

杉咲真由


●休憩中らしい女子2人。ギャル系の長澤は脚を組んで座り、小さなミラーを見ながらアイメイクを直している。一方、杉沢は椅子にきちんと座って愛読書の文庫本(夏目漱石の『こヽろ』)を読んでいる。


●整備スペースにいる上記の若い整備クルーをひと通り見渡している馨。


馨「……石原班長、俺……ちゃんとできますかね?」


●ムム…と若干不安げな顔になる馨でEND

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