第9話

習志野駐屯地


●トレーラーに横たわるオクトデキエース(八百万)シリーズ

→機体カラーは白。アラタ機は品川に搬入後、黒く塗られます。

●品川に搬入するオクトデキエースシリーズを確認する石原班長。

●石原班長に駆け寄る整備士A。


整備士A「30分後、午前1時に出発します。班長は予定通りトレーラーに乗車してください」


●頷く石原班長。


整備士A「運転は渡嘉敷とかしきがします。自分は指揮車で先行します」


石原「わかった、品川までの1時間くれぐれも用心して行こう」


整備士A「はい!」


●敬礼する整備士A。


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●場面変わってマルスのコクピット内。


アレス「アフロディーテの情報の正確さは賞賛に値しますね」


宇賀神「いやはや、まったく」


犬神「情報では深夜1時に出発とありますが……」


●モニターを確認する犬神


犬神「出発前に襲撃しますか? それとも道中を?」


アレス「では、出発前の0時45分に仕掛けます」


宇賀神・犬神「「了解!!」」


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●場面戻り、習志野駐屯地

●時計の針が0時45分になった途端、習志野駐屯地に警報が鳴る。


石原「どうした!?」


整備士A「いつかの新型3機です! 外で交戦中の模様」


石原「くそっ……!! なぜいつも的確に襲ってくる!」


●歯噛みしてタブレットを確認する石原、駆け寄ってきた渡嘉敷に支持を出す。


石原「渡嘉敷!トレーラーを出す!! 私は有人機オキュパイドに乗る。場合によっては動かすぞ」


渡嘉敷「は、班長! 本気ですか!?」


石原「むざむざ破壊されるわけにはいかない…!」


●オクトデキエースシリーズコクピットに乗り込む石原。

●計器の明かりが石原を照らす。


石原/心の声(さて、基本動作はAIがやってくれるとはいえ私にどこまでできるかか……ん?)


●モニターを見て何かに気づく石原。


宇賀神「アレス、前を見てください」


アレス「おや……動くんですね」


●宇賀神からの通信でモニター内を拡大するアレス

→ドッグから出てくる石原の乗ったオクトデキエースが見える

●コクピットにはヘッドギアをつけた石原班長。


アレス「アポロンからは奪取を指示されましたが、無傷で…というわけにはいかなそうですね」


●薄く微笑みを浮かべ、操縦桿を握るアレス。

(向かってくる石原班長の相手をしなければいけない自嘲気味の笑みです)


アレス「宇賀神くん、犬神くんはこのまま旧型の相手を連合の新型は私が行きます」


宇賀神・犬神「「了解!」」


●散開するオリュンポス機。


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●オクトデキエースVSマルスの戦闘開始

→ぶつかりあう機体


アレス「スピードとパワーはまずまず……ですが」


石原「…くっ!」


アレス「本気でこれを新型と考えているんですかね、連合は」


●マルスの突進を弾いたオクトデキエース、ダッシュローラーを使いながら後退。

●右手に持ったSMGを発砲しながら距離を取る。


アレス「なんでしょう、戦う気分になりませんねただ……」


●鋭くなるマルスの眼光。


アレス「このパイロットは命が惜しくないのでしょうか?」


●右手にダガーナイフを構えるマルス。


アレス「大人しくしてもらいますよ」


●石原の乗るオクトデキエースに向かうマルス。


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●戦場となった駐屯地からカメラ移動/埼玉県の山間部へ。

●疎開先にいる石原の夫と娘の天音。

→和室の寝室に布団を敷き、天音は石原の夫に抱きつくように寝ている。

●カメラ戻り、破壊され尽くした習志野駐屯地。瓦礫が散乱し、あちこちから煙が上がっている。

→連合軍の旧型オキュパイドはほぼ破壊されている。

●焼け野原に立つマルス、ファボス、ダイモス。


宇賀神「アレス、連合の新型を全機確保しました」


犬神「抵抗は激しかったですが、成果は上々ですね」


アレス「――いや 私たちは偽物フェイクを掴まされたようです」


犬神「偽物?」


アレス「どうやら……これは新型ではない」


●マルスのAIが機体を解析。モニターには「error」の文字。


アレス「……習志野駐屯地ここは人柱だったようですね。別働隊が今頃ベースに到着しているかもしれません」


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●場面変わり、品川のタカチホベースにオクトデキエースが到着している。

●オーライ、オーライと叫びながら置くとデキエースを迎え入れている馨。

※搬入したチームは習志野に行ったチームではありません。

●搬入トレーラー付近を見渡す馨、石原班長の姿を探す。


馨「――あれ、班長は?」


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●カメラ戻り、焼け野原の習志野駐屯地


アレス「この機体に乗っていたパイロット……自分が人柱であることに気づいたのかもしれません」


●倒れている石原の乗ったオクトデキエース(偽物)。

→コクピットに深々とダガーナイフが刺さっているカットでEND。


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