■■3本目■■
サイドボードの入れ替え後、じゃんけんの結果、再び昭吾の先攻で始まった3本目。
すでに決勝が終わったと思ったのか、観客たちはいなくなり、次に開催される女児向けゲームのステージを待つ親子連れがまばらにいる。
1本目と同じく『ドラゴンズ・ゾーン』からの展開を狙う昭吾だったが、琢磨はこれを打ち消す。しかし、続くターンに『シンシア』が着地し、2枚めの『ドラゴンズ・ゾーン』が手札に加わる。同時に、めくった3枚の中にあった『スタン・ピード』よりもそのカードを選んだことから、昭吾の手札にはすでに『スタン・ピード』があることが、琢磨にはわかるだろう。
舌戦の応酬となった2本目とは違い、展開は静かなものだった。
「なあ琢磨。お前が『ワンダー』始めてから、今年で10年になるよな」
「そうだね」
「最初はただ、面白いゲームで遊んでただけだったのに……10年以上やってると、ずっとそうじゃいられねえもんだな」
「なんだってそうだ。人生のうち半分近く、いっしょに過ごしてたんだから」
琢磨は呪文『ブレイン・マジック』を使い手札を増やして、引き込んだ『オリオティ』を召喚する。コスト軽減からの最速『スタン・ピード』を封じ、同時に、放置すれば2本目と同じ勝ちパターンを可能とする、攻防一体の手だ。
「させないぜ。『マジ・マンジ・ドラゴン』召喚だ」
昭吾は、自身の『シンシア』を巻き込み、『マジ・マンジ・ドラゴン』の効果で小型モンスターを全て破壊する。そのまま攻撃し、強力な攻撃が琢磨のライフの1/4を削る。
「別に、俺がクソみたいな人生になったのは、お前のせいじゃねえ。そんなことぐらい、俺もわかってたはずなんだよ」
「ライフの減少により、<反撃>で『反駁:スパイラル』を詠唱。『マジ・マンジ・ドラゴン』を手札に戻す。……まだ、人生終わったわけじゃないでしょ」
「そうかな……そうかもな」
盤面をクリアされ、昭吾はターンエンド。琢磨は《ドロー・ゴー》で即座にターンを返す。
昭吾は手札から、『ステゴロ河原の決闘』という名のデュエルフィールドの展開を試みる。《天地返し》による特殊勝利を妨害するメタ・カードを、琢磨はほんの少し手を止めてから、打ち消した。
「だとしても。だとしても、だ」
昭吾は余ったマナで『ドラゴンズ・ゾーン』を詠唱。ほとんどマナを使い切った琢磨には打ち消し手段はなく、昭吾のマナ領域は7枚まで伸び、琢磨に大きく先行する。
「何でだろうな!ここでお前をぶっ倒さなきゃ気がすまないんだよ、琢磨ァ!」
それが意味するのは、切り札『スタン・ピード』の召喚が可能ということ。必殺の間合いだ。
「お前を殴って、《ワンダラー王子》は死んだ。ただの負け犬の白木昭吾として、お前に勝つ!」
昭吾は笑った。必死さがある、しかし、あの頃のような不敵もがある。たった一枚のカードで、全てをひっくり返そうとする男の顔だ。
「ドロー、マナ補充。エンド……やってみろ」
琢磨も笑う。その表情の裏で、昭吾の行動をシャットアウトする手順があることを確信している。ターンが回る。『大法廷』はない。
「ドロー、マナ補充。『スタン・ピード』を召喚して攻撃だ!」
昭吾は手札を1枚をマナ領域に置いてから、最後の手札を使って召喚した。召喚は打ち消されず、しかし琢磨は竜将を野放しにする気はない。
「対応して、<即応>召喚。『氷の機械神(アークティック) ヌース・フィヨルド』。効果で墓地から、『反駁:スパイラル』を詠唱。『スタン・ピード』を手札へ」
またしても戦場から放逐される巨竜だが、攻撃した時の効果はすでに発動している。それだけで十分な脅威となるのが「一番強いデッキ」の恐ろしさだ。
「来いっ!『スタン・ピード』!」
攻撃時効果により、デッキの1番上のカードを公開して、ドラゴンであればコストなしで召喚する。琢磨の呼びかけに応えるように、デッキから2枚めの『スタン・ピード』が飛び出した。
「……っ」
琢磨がわずかに苦笑いした。おそらく対策はあるのだろう、だが、支払わせるものは大きいはずだ。
「攻撃!」
琢磨がマナの全てを支払って召喚した氷の巨大機械は、パワーでいえば『スタン・ピード』と互角。そのまま行けば相打ちだ。しかし、昭吾は止まらない。
「攻撃時効果、デッキトップを公開する……こいつだ、『招集の炎(ドラグハート) ストライク』!召喚時効果で、自身を破壊して手札からドラゴンを召喚する!もちろん、『スタン・ピード』だ!」
パワー2500の強烈な攻撃が琢磨のライフに突き刺さる。もはやライフは半分もない。その上、二匹目の竜将が、悠々と無人のバトルゾーンに降り立った。
「強いな、昭吾は」
劣勢の琢磨のつぶやきには、それでも嬉しそうな響きがあった。
「僕のなりたかった昭吾だ」
――そんなことを、以前私のショップに来た時にも、彼は言っていた。
人気者で、カリスマがあり、いつも皆の中心だった昭吾。《一生ワンダラー》を組んで、多くの人の中心となって活動したり、様々な媒体で情報の発信を行うようになって、はじめて昭吾のすごさがわかった、と。琢磨にとっては、やりがいのある事ではあったが、同時にどうしても、集団の中心になったり、人前でふるまうことは気が重かったようだ。
琢磨の中では、ずっと昭吾は、あの頃彼を『ワンダー』に誘って、導いてくれた時の昭吾のままだったのだろう。彼のアドバイスを守り、自分の中の昭吾を追って、ここまできた。だから、引退前の最後の試合。
白木昭吾を倒さなければ、終われない。
「ハ、俺になりたかった?」
昭吾は自嘲気味に言う。そして、言い返したその言葉を、反芻しているようだった。
「なりたかった……か。ああ……俺は、今のお前みたいに……なりたかった。なりたかったよ」
昭吾の家にどんな事情があり、どんな確執があって、彼があの時拒んでいた医者への道を歩んだのか、私は知らない。しかし、そうせねばならない理由があったのだろう。結果的にそれは報われないのだが……それをはねのけ、好きだった『ワンダー』に全力を注いでいれば……あるいは彼にも、琢磨のように好きなことを仕事にして、生きていく道があったのかもしれない。
「ああ、だからこそだ。だからこそお前を、ここでぶっ殺さないといけねえッ!『スタン・ピード』で攻撃ッ!!」
だが、そうはならなかった。自らの進めなかった、選べなかった道に決着をつけるため。
黒岩琢磨を倒さなければ、終われない。
「デッキトップを公開……来い、『バイナグール』!!これでパワーは倍だ!どう防ぐっ?!」
デッキの一番上には、『バイナグール・ロード・ドラゴン』がいる。驚異的な引きだった。場にいる間、今まさに琢磨のライフを削り取ろうとする『スタン・ピード』を含め、全てのドラゴンのパワーを倍に増加させる常在効果を持つ。
「ぐっ、そんなカードまで!」
「俺なら、一番いいタイミングでこいつを引ける!だから入れた!」
「強すぎるだろ!」
効果により、『スタン・ピード』のパワーは5000!さらに、『バイナグール』自身のパワーも5000に到達するため、どちらかでも攻撃を通すことは、琢磨にとって死を意味する。
さすがにここまでの展開をされると、琢磨も動かざるを得ない。
「このターン、4体のモンスターが召喚されたことで、<反撃>条件を達成。<反撃>詠唱!『天罰:跳梁の報い』、モンスターを1体破壊。対象は『バイナグール』!」
厳しい条件を達成した重量破壊呪文が、『バイナグール』を焼く。『スタン・ピード』のパワーは再びもとに戻る。そこを『ヌース・フィヨルド』がブロックし、相打ちとなった。昭吾の、全ての手札を使った長い攻撃が終了し、盤面には攻撃の終わった『スタン・ピード』1体が残った。
「ターンエンドだ」
「……僕のターン。マナ補充、ドロー」
マナ領域に置かれたカードは、黒の『インバーター』。これで7枚であり、青と黒のカードがマナ領域に揃ったことで、《天地返し》が可能になる。そして、マナ領域にそのカードを置いたということは、すでに手札にコンボパーツの片方があることを示していた。
しかし、ゲームは終わらなかった。墓地にあるカードは7枚。最後のドラゴンが『バイナグール』でなければ、墓地は5枚に収まり、琢磨が勝っていたはずだった。
「『追放者 ケンスキー』召喚。召喚時効果で『スタン・ピード』をプレイヤーの山札へ。『クリスタル・エナジー』。墓地から6枚をデッキに戻し、2枚ドロー……」
琢磨の手札は潤沢。普通に考えれば、打ち消しや除去などで持ちこたえるには余裕があるはずだ。次のターンが回ってくれば、ほぼ確実に琢磨の勝ちとなるだろう。
対して昭吾の手札はもはや0枚。盤面も更地。圧倒的な劣勢と言えた。
「ねえ、昭吾」
「あ?」
「1本目のとき、聞いたよね。なんで僕がずっとコントロールデッキを使っているかって」
ターンエンドを前に、琢磨は昭吾に言う。
「ああ……まあな」
「ゲームは、長いほうがいい。いっぱい遊べるし、こうしてやりとりもできる」
「そんな理由かよ」
昭吾は呆れたように笑った。
「でも、もう終わりそうだな、この試合も」
「ああ、あんたの最後のターンだ、昭吾。ターンエンド」
「……いいや」
瞬間、琢磨の視線が動いた。目の前の盤面に違和感を覚えたような、そんな動き。そして私も気づく。――なぜ昭吾の手札は0枚なのか?なぜマナ領域を8まで伸ばしたのか?
「まだだぜ、琢磨。あと2ターン、つきあってもらうッ!」
昭吾の手が、祈るような仕草をしてみせた。天井からの照明が、掲げた手を逆光に光らせる。
「俺のターン、ドロー!!」
勢いよくカードをドローする!
「来たぜ、俺の切り札ッ!」
そしてそのモンスターを、盤面に叩きつけた!
「『滅界竜王(ヘル・アンド・ヘブン) ボルハザード』ッッ!!」
――8マナ貯れば終わり、そう言われた時代があった。「ネズミの冬」で、昭吾が使っていたカード。最後の相棒に選び、琢磨に見せることなく敗退したカード。『ボルハザード』が、ついに『グランプリ』のテーブルに降臨した。
――
滅界竜王(ヘル・アンド・ヘブン) ボルハザード
コスト8 (赤・黒)
モンスター
種族:フレイムドラゴン、ダークドラゴン
パワー 2500
召喚時、自分の他のモンスターを全て破壊する。その後、追加のターンを得る。そうして得た追加のターンの終了時、自分はゲームに敗北する。
――
「『ボルハザード』ッ?!ありえない!」
琢磨は声をあげた。通常、《スタンピード》デッキには『ボルハザード』は入らない。『スタン・ピード』の効果は強制だ。『ボルハザード』がめくれれば、状況によっては自殺行為になってしまうからだ。
「言っただろ!俺のデッキのドラゴンたちは、一番いいタイミングで来てくれるッ!」
「ははっ、なんだそれ!ふざけんなよ!」
「『ボルハザード』で攻撃!」
「『ケンスキー』でブロック!」
その攻撃は当然、モンスターの壁でブロックされる。攻撃できるモンスターはもういないので、昭吾のターンは終わりだ。
そして、昭吾の追加ターン。最後のターンが回ってくる。その結果にかかわらず、これで『グランプリ4th』は終わる。
昭吾の、豪運と言っていい引き。運命力。彼は『死んだ』と言っていたが、《ワンダラー王子》の魅力は、まさにそういうところにあった。
一方で、琢磨は運が悪い方だった。今だって、『ボルハザード』を打ち消せれば、ほぼ勝ちだったのだ。しかし、だからこそ、その中で磨かれた対応力が、彼をここまで押し上げたとも言える。今も、琢磨は諦めていない。
「俺のターン。マナ補充、ドロー……ッ!」
昭吾の手札は、今引いた手札のたった1枚。対して琢磨の手札は4枚。琢磨の守りを突破して、ライフを削り切ることができるか。攻防が始まる。
「行くぜ琢磨ァ!」
「……来い!昭吾ッ!」
「『スタン・ピード』を召喚!通るな!?」
「通す!」
「『ボルハザード』で攻撃!」
「ライフで受けるッ!」
「『スタン・ピード』で攻撃!攻撃時効果、デッキトップを公開……『無双剣豪 マーベラスジャック』を召喚!」
「懐かしいカードだな!」
「今でも強いんだよ!『マーベラスジャック』の召喚時効果で、自分のドラゴン1体を再度攻撃可能に……対象は『スタン・ピード』!」
「効果処理は終了?なら、攻撃タイミングで<反撃><即応>召喚。1コストで『霧妖精ダイヤモンド・ダスト』。『スタン・ピード』をブロックだ」
「じゃあ『ダイヤモンド・ダスト』は破壊だな」
「待って。ブロック時に、手札から<忍術>で『異次元NINJA ワームホール』を召喚。『ダイヤモンド・ダスト』と入れ替える。『ワームホール』の召喚時効果で、1枚ドロー。そしてブロック」
「壁が増えやがったな。もう一度『スタン・ピード』で攻撃だ!デッキトップは……『冥竜ニグ=ガージュ』!召喚時効果、自身を破壊して墓地から『スタン・ピード』呼び戻す!」
「攻撃タイミングで、再度『ダイヤモンド・ダスト』を<反撃><即応>召喚、『スタン・ピード』をブロック!」
「『天罰』はねえみたいだな!運がない!」
「もとからだ、あんたと違ってな!だからこんな状況ぐらい、何度も想定して練習してきた!ブロック時呪文詠唱、『ヒラメキ・プロジェクト』!ブロック中の『ダイヤモンド・ダスト』を生贄に、コストの1大きいモンスターを呼び出す……『地の果てのオラクル』!召喚時効果を使用……ブロックは成立し、モンスターは残る!」
「やるじゃねえか!だが『スタン・ピード』がもう一体いるぜ!同じ3コストでも、『オリオティ』だったら『スタン・ピード』も妨害できたのにな!」
「いや、これでいい。僕のデッキだって、昭吾に負けないぐらい強いんだ!見せてやる!」
「見せてみろ!俺のデッキが最強だ!墓地から蘇った『スタン・ピード』で攻撃!デッキトップは……『新陰竜 残月』!召喚時効果で『オラクル』を破壊だ!」
「……『オラクル』破壊まで、通す!」
「だったら、総攻撃で俺の勝ちだなァ!琢磨ァアアアアアアアアッ!!!」
「昭吾ォオオオオオオオッ!!!!させないっ!」
琢磨の手札は残り3枚。ターンの最初から動いていない2枚は、《天地返し》のコンボパーツだろう。破壊や打ち消しを行えるのであれば、すでにしていたはずだ。
軽量モンスターを<即応>召喚して壁にしても、両方を防ぐことはできない。2体のドラゴンのパワーは、どちらも琢磨のライフ残量を上回る。攻撃を通したら負けだ。
そして、残りのマナは2のみ。琢磨に何ができるだろう?
「呪文詠唱、『ブレイン・マジック』!デッキから2枚引き、1枚をデッキボトムへ!」
「それで何になるッ!お前のマナはもう尽きた!『天罰』でも悪あがきに唱えてみるか?!」
琢磨の手が、デッキからカードを引いた。昭吾のように祈る動作はしない。未来はすでに、見えているからだ。
「忘れたのか昭吾、僕はすでに『オラクル』の召喚時効果で、山札を見ている!」
「何だとッ!」
「あんたの場には『ボルハザード』『スタンピード』2体、『マーベラスジャック』『残月』の5体!全てコスト5以上!<反撃>条件達成だ!」
昭吾は思い出す。彼がお気に入りと語っていたカードを。
「『アイスウィング・グリフォン』を<反撃><即応>召喚ッ!!『残月』をフリーズ、『スタンピード』をブロック!!」
冷たい氷の翼が、2体の竜を阻む。昭吾の場に、もう攻撃できるモンスターはいない。
「決着だ、昭吾」
「ッッッッアアアアア!!!」
昭吾は慟哭する。試合が終わる。目を閉じ、天を仰ぐ。
そして、琢磨の方を向くと、笑って手を差し出した。
それは投了を意味する。
「……ありがとうございました」
「ありがとうございました……っ!」
昭吾と琢磨の、長い長い戦いが、終わった。
ワンダラーグランプリ4th 決勝
白木昭吾 対 黒岩琢磨
○ ×
× ○
× ○
優勝:黒岩琢磨
(なお、準優勝者失格のため、以降の順位は繰り上がりとなる)
「ねえ、昭吾」
試合を終え、ステージの裏に向かう道すがら。琢磨は、昭吾に聞いた。
「楽しかった?」
昭吾は涙を拭って、答えた。
「ああ、楽しかった。最後にお前とデュエルできて、よかったよ」
「そう……よかった。僕も、楽しかった」
どんなゲームでも。競技だろうと、ただの遊びだろうと、どれだけ時代や物や媒体や、性質が変わろうと、全てに共通する勝利条件が、ひとつだけある。
楽しむことだ。
全てのゲームは、楽しむために作られているのだから。
◆
2021年。
私のカードショップは、子どもたちと引率の親でごった返していた。
『グランプリ』を3連覇し、『トレジャー』に就職した黒岩琢磨が、DWの新しいパックのプロモーションイベントのために来ているからだ。初心者へのティーチングを主にしたものだ。キャッチコピーは『良きワンダラーたれ』。
「えー、それじゃあみんな、席について!今から『10面打ちエキシビジョンマッチ』を始めますよー!1,2,3……あれ、一人いないな」
琢磨一人対、抽選で選んだ10人の子供たち。子供たちのうち1人でも勝てば、商品のパックが倍に増えるというものだ。しかし、どうも人数が足りない。
見れば、女の子が一人、デュエルスペースの隅にいた。抽選に当たった子の顔は覚えている。緊張したのか、せっかく当選したのに、泣きそうな顔になっている。
「ねえ、君、『ワンダー』やるんでしょ」
テーブルの反対にいた琢磨が、彼女に歩み寄り、かがんで話しかけた。
「……いいの、どうせ負けちゃうし」
「デッキ、作ってきたんだよね?」
女の子の手には、淡いブルーの輪ゴムでくくられたカードの束がある。
「勝っても負けてもいいじゃない。君がいなきゃ、そのデッキは生まれなかったんだぜ。見てみたいなあ」
「ほんと?」
女の子の顔が、わずかに明るくなる。
琢磨は、にっこりと笑って、手を差し出す。11年前、自分がしてもらったように。
「デュエルしようぜ」
終
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