第24話

 オリーブ色の長髪が素敵な陽キャ美女オリビアさんにブラックスミスへの転職を申し出、ジョブクリスタル部屋で転職を完了。オリビアさんが髪をかき上げる度に、いい匂いがした。


Name:Hide(BaseLv7)

Job:blacksmith(JobLv1)

HP:30

MP:53

Status:S(筋力)13、V(持久力)3、A(素早さ)3、D(器用さ)1、I(知能)14、L(運)1(Rest0)


 ギルドカードの情報はこんな感じになった。ステータスウィンドウを開きスキルを見ると、マイナーでとったスキルは確かにそのまま残っており、新たに武器製作Lv1を取得していた。


 スキル説明を見ると【武器製作Lv1:Fランク素材で武器を作ることができる】と書いてある。


「ブラックスミスへの転職おめでとうございます! これは当ギルドからの転職祝いになります。どうぞご活用ください~」

「あ、はい! こちらこそありがとうございます!」


 返事はハキハキと。陰キャを克服……、はもういいか。


 オリビアさんがお祝いだと言って差し出してきたのは本だった。鑑定してみると【Fランク素材武器防具レシピ】と出た。転職クエスト達成時の初期スキル用の報酬アイテムだろう。


「作った武器防具は当ギルドでも買い取りしておりますので、持ち込みお待ちしております~。素材はあちらで取り扱っておりますので、是非見ていってくださいませ!」


 営業スマイルを浮かべるオリビアさんに御礼を言うと、売店で鍛冶道具を見てみることにする。


 レシピをぱらぱらめくると1ページ目に青銅ナイフの素材と製法が書いてある。この時点で青銅はFランク素材なんだなということがわかる。


 試しにナイフでも作ってみよう。


 色黒のドワーフ鍛冶師らしき厚手のエプロンをした売店のおっちゃんに聞きつつ、青銅インゴット1個と初心者スミス6点セット(簡易溶鉱炉、青銅ハンマー、青銅火ばさみ、青銅金床、石炭、着火剤のセット)を大銀貨1枚小銀貨1枚で購入。これで青銅ナイフが作れるとして、元とれなくない? と思ったけど、鍛冶道具は使い切りじゃないとのこと。


 俺はおっちゃんの恰好を見て、同じ厚手のエプロンも大銅貨5枚で購入。真似るならまずは恰好からってね。


 売店のおっちゃんから右手親指でくいっと場所を示しながら「ギルドの中庭を使うといい」と言われたので行ってみると、他にも同業者らしき鍛冶師たちが鍛冶作業をしていた。


 俺も空いている一角に買ったばかりの初心者セットを出し、他の人の見様見真似で作ってみることに。もちろん厚手のエプロンをつけて。


 レシピを読みつつ武器製作Lv1を発動。タイマーが表示されたのでどうやら時間以内にレシピの手順をこなさないといけないらしい。レシピ通りに炉に火を入れ青銅インゴットを投入。赤くなったところを金床に置き、ナイフの形をイメージしてハンマーで叩き水で冷やす。


 カンカンカン! ジュワー! というなんだか情けないエフェクト音とともに確かにナイフらしい形のブツが出来上がった。と同時に間の抜けたいつものファンファーレ音が鳴ったので、ジョブレベルも上がったようだ。


 しかしこれはナイフなのか……?


 作業中火の粉がバチバチ飛んできてたので、これエプロンなかったら服に穴が開いてただろ。職人がその恰好をしているには、合理的な理由があるというわけだ。


 さて、果たして何ができたのか。俺はよくわからない金属の塊を鑑定してみた。


【青銅のナイフ(粗悪品)】


 そんなん見りゃわかるわ!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る