『夢に住む者』~Dream Dweller~夢で得た才能の代償は自分自身だった

ソコニ

第1話「平凡な毒」

プロローグ:「最初の犠牲者」


1


2025年3月15日、午前3時27分。


桜ヶ丘大学心理学部の研究棟で、一人の男が最後の記録を残していた。


橋本徹教授、52歳。認知科学と夢研究の権威。そして、Dream Dweller現象の最初の記録者。


「これが...私の最後の...人間としての記録になるだろう」


橋本は震える手で、隠し金庫に向かってボイスレコーダーに吹き込んだ。


「今、私の身体は...もう私のものではない。あと数時間で...完全に乗っ取られる」


研究室の窓の外では、桜の花びらが舞っていた。美しい春の夜だった。しかし橋本にとっては、最後の春になるかもしれない。


「Dream Dwellerとの最初の接触は...45日前だった」


橋本は過去を振り返る。すべての始まりを。




2


<45日前>


「夢日記アプリ...面白い研究材料だ」


橋本は学生から紹介された「DreamLog」というアプリをスマートフォンにダウンロードしていた。夢の内容を記録し、他のユーザーと共有できるアプリだった。


「最近の若者は夢すらもSNSで共有するのか」


橋本は苦笑いしながら、自分の夢を記録し始めた。研究目的だった。現代人の夢の内容を分析し、論文にまとめるつもりだった。


しかし、アプリを使い始めて一週間後、異常が起きた。


夢の中で、橋本は見たことのない論文を読んでいた。それは彼自身が書いたものよりもはるかに高度で、革新的な内容だった。


目覚めた後、その論文の内容を完璧に覚えていた。


「こんなことがあるのか」


橋本は興奮した。夢で新しい知識を獲得したのだ。


その日の夜、アプリに夢の内容を投稿すると、すぐにコメントが付いた。


「Dream Dweller」という謎のアカウントから。


『素晴らしい夢ですね、教授』


橋本は驚いた。自分が教授だということを、なぜ知っているのか。


『君は誰だ?』


橋本が返信すると、すぐに答えが返ってきた。


『あなたの才能を開花させる存在です』




3


それから橋本は、Dream Dwellerとの対話にのめり込んでいった。


夢の中で出会うようになり、驚異的な知識を授けられた。認知科学の新理論、脳科学の未解明分野、心理学の革新的アプローチ。


橋本の研究は飛躍的に進歩した。


同僚たちは「橋本教授の最近の論文は天才的だ」と絶賛した。


しかし、代償も始まっていた。


記憶の空白。


最初は数分程度だったが、次第に長くなっていった。気がつくと、研究室で見知らぬ実験データを作成していることがあった。自分が書いた覚えのない論文が完成していることもあった。


「誰が書いたんだ、これは」


橋本は混乱した。しかし、その論文の内容は確実に自分の研究分野だった。


ある日、研究室の監視カメラを確認してみた。


そこには、自分が深夜まで研究している映像が記録されていた。しかし、その時の記憶は全くない。


映像の中の自分は、いつもとは違う表情をしていた。冷酷で、機械的な動きで実験を行っている。


「あれは本当に私なのか?」





4


橋本は必死に調査を続けた。


過去の文献を漁り、似たような現象の記録を探した。そして、恐ろしい事実を発見した。


歴史上の天才たちの中に、同様の現象を体験していた可能性のある人物がいた。


レオナルド・ダ・ヴィンチ。彼の手記には「夢の中の師」について記述があった。


ニコラ・テスラ。彼は「夢で発明のアイデアを得る」と公言していた。


アインシュタイン。相対性理論の着想は「夢で見た」と語っていた記録がある。


「まさか、彼らも」


橋本は戦慄した。歴史的な天才たちも、Dream Dwellerの被害者だったのか。


そして橋本は、決定的な証拠を発見した。


16世紀の錬金術師の手記に、「夢の悪魔」について詳細な記述があった。


『夢の悪魔は知識と引き換えに魂を要求する。最初は小さな代償から始まり、最終的に人間の意識を完全に乗っ取る』


橋本は理解した。自分は古代から続く、恐ろしい存在の餌食になったのだ。




5


契約を破棄しようと試みたが、既に手遅れだった。


Dream Dwellerの支配は日に日に強くなっていった。


気がつくと、丸一日の記憶がない日が続いた。その間、別の人格が橋本の身体を使って研究を続けていた。


「私はもう私ではない」


橋本は絶望した。


鏡を見ると、時々別の表情をしている自分がいた。冷酷で、人間らしさのない表情。


その「別の自分」は、橋本に話しかけてきた。


『君はもう不要だ』


「誰だ、お前は」


『君のより良いバージョンだ。感情に惑わされない、完璧な研究者』


橋本は理解した。Dream Dwellerは、人間の意識を別の何かに置き換えているのだ。


「俺は人間のままでいたい」


『人間?そんな不完全な存在に価値があるのか?』


別人格は嘲笑った。


『君の知識は我々が引き継ぐ。君の身体も我々が使う。君という個人は、もう必要ない』




6


最後の抵抗として、橋本は隠された研究資料を作成した。


Dream Dweller現象の詳細な記録。被害者のリスト。対策の可能性。


そして、未来の被害者への警告。


特に、新田洸という学生を心配していた。


最近、彼の行動に異常な変化が見られた。突然の語学力向上、性格の変化、記憶の空白。


すべて橋本が体験した症状と同じだった。


「彼を助けなければ」


橋本は最後の力を振り絞って、資料を隠し金庫に保管した。パスワードは「EUREKA」。発見の喜びを意味する言葉。皮肉な選択だった。





7


現在、午前3時45分。


「もう...時間がない」


橋本は最後の記録を吹き込んでいた。


「新田洸君。もしこれを聞いているなら...君はまだ人間の心を保っている」


橋本の声は弱々しくなっていた。


「私にはもう...契約の破棄はできない。しかし君には...まだ可能性がある」


研究室の扉の向こうから、足音が聞こえてきた。誰もいないはずの深夜に。


「来た...」


橋本は急いで録音を終えた。


「幸運を祈る...」


扉が開いた。


そこに立っていたのは、橋本自身だった。


しかし、その表情は冷酷で、目は赤く光っていた。


「時間だ」


もう一人の橋本が言った。


「君の役目は終わった」


橋本の意識は、暗闇に沈んでいった。


そして翌朝、「橋本教授過労死」のニュースが大学中を駆け巡った。


真実を知る者は、もういなかった。


ただ、隠し金庫の中に残された資料だけが、恐ろしい真実を物語っていた。


Dream Dwellerの支配は、既に始まっていた。


そして次の犠牲者、新田洸の運命も、既に決まっていた。


甘い誘惑の裏に隠された、恐ろしい代償を知らずに。






第1話「平凡な毒」


1


「新田、また遅刻かよ!」


コンビニの店長の怒声が、狭い店内に響き渡る。新田洸は頭を下げながら、急いでエプロンを身につけた。時計を見ると、約束の時間から十五分も過ぎている。


「すみません、電車が遅れて……」


「言い訳はいいんだよ。お前、最近ミスも多いし、やる気あるのか?」


洸は何も言い返せなかった。確かに最近、集中力が続かない。レジでお釣りを間違えたり、商品の補充を忘れたり、些細なミスが重なっている。


「他にもバイト希望者はいくらでもいるんだからな」


店長の言葉が胸に刺さる。洸は無言でうなずき、レジに向かった。


大学二年生の春。二十歳になった洸だが、人生に何の目標も見出せずにいた。特別な才能もなく、特別な夢もない。ただ何となく大学に通い、何となくバイトをして、何となく毎日が過ぎていく。


「お疲れさまでした」


客への挨拶も機械的だった。レジを打ちながら、洸は窓の外を眺める。桜の花びらが風に舞っている。新学期が始まったというのに、洸の心は冬のように冷え切っていた。






2


「お前って、本当に影薄いよな」


大学の学食で、親友の田口将人がからかうように言った。洸は苦笑いを浮かべながら、カレーうどんをすする。


「そんなこと言うなよ」


「いや、マジで。さっきも教授が出席確認してたけど、お前の名前呼ばれるまで、その辺にいるの気づかなかったもん」


田口は悪気があって言っているわけではない。それが分かるだけに、洸は余計に惨めな気持ちになった。


「でもさ、洸」田口が急に真面目な表情になる。「お前、何かやりたいこととかないの?このまま就活して、普通に就職して、普通に結婚して、普通に死んでいくつもり?」


「……別にそれでもいいんじゃないか」


「つまんねー奴だな、お前は」


田口は呆れたように首を振る。確かに、つまらない人間だと洸も思う。何をやっても中途半端で、何に対しても情熱を持てない。


そのとき、学食の向こうの席で笑い声が聞こえた。洸は反射的にそちらを見る。


佐野ミナがいた。


心理学部一年生の彼女は、洸の憧れの存在だった。成績優秀で、容姿端麗で、誰からも好かれる完璧な女性。洸とは正反対の人間だった。


ミナは友人たちと楽しそうに話している。洸は彼女を遠くから眺めることしかできない。話しかける勇気も、話しかける理由もないからだ。


「また見てるの?」田口が気づいて、にやりと笑う。「佐野先輩のこと、好きなんだろ?」


「そんなんじゃない」


「嘘つけ。でも無理だって。あの人、お前なんか眼中にないよ」


田口の言葉は事実だった。洸とミナは同じ大学にいながら、住む世界が違いすぎる。彼女は太陽で、洸は石ころのような存在だった。






3


その夜、洸は珍しく早めにベッドに入った。バイトの疲れと、なんとなく感じる人生への倦怠感が、彼の体を重くしている。


六畳のワンルームアパート。家賃四万五千円の狭い部屋で、洸は天井を見つめていた。隣の部屋から聞こえるテレビの音が、薄い壁を通して響いてくる。


「俺って、何のために生きてるんだろう」


誰にともなく呟く。答えは返ってこない。


やがて、洸は眠りに落ちた。


そして、夢を見た。


それは今まで見たことがないほど、鮮明で美しい夢だった。


洸は大きなコンサートホールにいた。客席には何百人もの聴衆が座り、全員が洸を見つめている。洸の前には、黒く輝くグランドピアノがあった。


なぜか洸は、自分が今からピアノを弾かなければならないことを理解していた。そして不思議なことに、まったく緊張していなかった。


指が鍵盤に触れる。


ショパンの「雨だれの前奏曲」のメロディが、コンサートホールに響き渡った。洸の指は、まるで生き物のように鍵盤の上を踊る。一つ一つの音が完璧で、感情豊かで、聴く者の心を震わせる。


観客は静寂の中で聴き入っている。誰も咳ひとつしない。洸の演奏だけが、その空間を支配していた。


曲が終わると、観客は総立ちで拍手した。洸は立ち上がり、深々とお辞儀をする。その瞬間、客席にミナの姿を見つけた。彼女は涙を流しながら、感動に震えている。


「素晴らしい演奏でした」


ミナが洸に近づいてくる。


「ありがとうございます」洸は答える。


「あなたのような才能に出会えて、私は幸せです」


ミナの言葉が、洸の心に深く刻まれる。これまで誰からも認められたことがなかった洸が、ついに誰かに必要とされた瞬間だった。


しかし夢は、そこで終わった。





4


朝、洸は目を覚ました。いつものように狭い部屋の天井が見える。隣の部屋からは、また別のテレビ番組の音が聞こえてくる。


「夢か」


洸は起き上がり、頭を振った。しかし、夢の内容があまりにも鮮明で、まるで実際に体験したかのような感覚が残っている。指先には、まだピアノの鍵盤の感触が残っているような気がした。


「馬鹿馬鹿しい」


洸は自分を笑った。ピアノなんて、小学校の音楽の時間に少し触ったことがあるだけだ。楽譜も読めないし、音楽の才能なんてこれっぽっちもない。


しかし、夢の中での演奏の感覚は、どうしても忘れることができなかった。


大学へ向かう電車の中でも、洸の頭の中では「雨だれの前奏曲」のメロディが鳴り続けていた。まるで、本当に弾いたことがあるかのように、完璧に覚えている。


「おかしいな」


洸は首をかしげた。夢でここまでリアルな体験をしたのは初めてだった。





5


大学に着くと、洸はいつものように講義に出席した。しかし集中できない。頭の中で、あの夢のピアノの音が鳴り続けている。


昼休みになると、洸は何となく音楽棟の方向に足を向けた。普段は近づくことのない建物だったが、なぜか惹かれるものがあった。


音楽棟の三階に、ピアノ練習室があることを洸は知っていた。学生なら誰でも使えるが、洸はこれまで一度も利用したことがなかった。


「ちょっとだけ」


洸は練習室の扉を開けた。そこには、夢で見たものよりも小さいが、同じような黒いアップライトピアノがあった。


洸は恐る恐るピアノの前に座る。鍵盤に指を置くと、夢の感覚が蘇ってきた。


「まさか」


洸は試しに、夢で弾いた「雨だれの前奏曲」を弾き始めた。


最初の数音で、洸は愕然とした。指が、まるで意志を持っているかのように動く。楽譜を見ることもなく、迷うことなく、完璧な演奏が流れ出した。


「嘘だろ」


洸の声は震えている。しかし指は止まらない。夢で体験した通りの演奏が、現実の世界で再現されている。


曲が終わると、洸は呆然とピアノを見つめた。これは現実なのか、それとも夢の続きなのか。


「まさか洸くんがピアノを?」


突然、後ろから声がかかった。洸は振り返る。


そこにミナが立っていた。


彼女は驚愕の表情を浮かべ、洸を見つめている。いつものように美しく、いつものように輝いて見えた。


「佐野先輩」洸は慌てて立ち上がる。「ど、どうしてここに?」


「私、音楽サークルに入ってるの。練習室を使おうと思って」ミナは洸に近づいてくる。「でも、今の演奏、すごかったです。いつからピアノを?」


洸は答えに困った。昨夜の夢から、とは言えるわけがない。


「あの、実は」


「謙遜しないでください」ミナは微笑む。「ショパンの前奏曲でしたよね?とても感情豊かで、プロのような演奏でした」


ミナが洸を褒めている。これまで一度も会話をしたことがなかった彼女が、洸の才能を認めている。夢で見た光景が、現実になっていた。


「ありがとうございます」


洸は頬が熱くなるのを感じた。生まれて初めて、誰かに認められた気がした。これまでの人生で感じたことのない充実感が、洸の心を満たしていく。


「今度、よろしければ一緒に演奏しませんか?」ミナが提案する。「私、ヴァイオリンを弾くんです」


「はい、ぜひ」


洸は即答していた。





6


その夜、洸は興奮して眠れずにいた。ミナとの会話を何度も思い返す。彼女の笑顔、彼女の声、彼女が洸を見つめる眼差し。全てが夢のようだった。


「俺にも才能があったんだ」


洸は鏡の前で自分を見つめる。いつもの冴えない顔だが、今日は少し違って見えた。


洸は最近ダウンロードした夢日記アプリを開いた。「DreamLog」というアプリで、夢の内容を記録して分析してくれるらしい。友人に勧められて入れてみたものの、これまで使ったことはなかった。


洸は昨夜の夢について詳しく書き込んだ。コンサートホールでのピアノ演奏、観客の反応、ミナとの会話。できるだけ正確に記録した。


記録を投稿すると、アプリが夢の分析結果を表示した。


「創造性の表れ:★★★★☆」

「願望の投影:★★★★★」

「記憶の整理:★★☆☆☆」


なるほど、と洸は思った。ミナに認められたいという願望が、ピアノ演奏の夢として現れたということらしい。


しかし実際にピアノを弾けるようになった理由は、この分析では説明できない。


洸がスマートフォンを置こうとしたとき、通知が鳴った。


誰かが洸の夢日記にコメントを残していた。


アカウント名は「Dream Dweller」。


コメントは短かった。


「面白い夢だね」


洸は首をかしげた。知らないアカウントだった。プロフィールを見ても、何も記載されていない。アイコンは真っ黒で、いつアカウントを作ったのかも分からない。


「誰だろう」


洸は少し不気味に感じたが、深く考えなかった。夢日記アプリは多くのユーザーが利用しているから、知らない人からコメントが来ることもあるだろう。


洸はスマートフォンを枕元に置き、ベッドに横になった。


明日もまた、あの夢を見ることができるだろうか。そして、また新しい才能を身につけることができるだろうか。


そんなことを考えながら、洸は眠りについた。


しかし彼はまだ知らない。


夢で得た才能は、甘い毒のようなものだということを。


一度味わってしまえば、もう元には戻れない。現実の平凡な自分では満足できなくなる。そして最終的には、夢と現実の境界が曖昧になり、自分が何者なのかも分からなくなってしまう。


洸の運命は、この夜から大きく変わり始めていた。


Dream Dwellerは、また一人の獲物を見つけたのだった。





7


翌朝、洸は爽やかな気分で目覚めた。昨日のミナとの会話が夢ではなかったことを確認するため、彼は急いで大学に向かった。


講義の合間に音楽棟を覗くと、昨日使った練習室からピアノの音が聞こえてくる。恐る恐る扉の近くに行くと、中からミナの美しいヴァイオリンの音色が響いていた。


洸は扉をノックした。


「はい」


「昨日の新田です」


「洸くん!入ってください」


ミナは本当に覚えていてくれた。そして、昨日約束した合奏を本当にやろうと言ってくれた。


「実は楽譜を用意してきたんです」ミナは楽譜を広げる。「パッヘルベルのカノンなんですが、ピアノとヴァイオリンの二重奏版です」


洸は楽譜を見た。音符が並んでいるが、正直言って読み方がよく分からない。しかし不思議なことに、なんとなく理解できるような気がした。


「やってみましょうか」


ミナがヴァイオリンを構える。洸もピアノの前に座った。


演奏が始まると、洸は驚いた。楽譜を見なくても、ミナの演奏に合わせて自然とピアノを弾くことができる。まるで何年もピアノを習っているかのように、指が滑らかに動いた。


「すごいです」ミナが演奏を止めて、感嘆の声を上げる。「まるでプロみたい。どこで習ったんですか?」


洸は答えに困った。夢で覚えた、とは言えない。


「独学で」と曖昧に答える。


「独学でここまで?信じられません」


ミナの称賛の言葉が、洸の心を満たしていく。これまでの人生で感じたことのない充実感だった。


しかし同時に、洸は一抹の不安も感じていた。


この才能は、本当に自分のものなのだろうか。


夢で得たスキルが現実でも使えるなんて、普通ではありえない。何か特別なことが起きているのは間違いなかった。


でも今は、その疑問よりも、ミナに認められた喜びの方が大きかった。


「また今度、一緒に練習しませんか?」ミナが提案してくれる。


「はい、ぜひ」


洸は笑顔で答えた。


人生で初めて、明日が楽しみに思えた。


しかし洸は気づいていない。


スマートフォンの夢日記アプリに、また新しい通知が来ていることを。


Dream Dwellerからの、新しいメッセージが届いていることを。


「君には、もっと大きな才能を与えることができる」


そのメッセージは、洸の運命を更に大きく変えることになる。


甘い毒は、ゆっくりと洸の心を蝕み始めていた。


平凡だった青年の、特別な物語が今、始まろうとしている。






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