戦場の恋 後日談2
私とフィーネ将軍は練習場で勝負こととなった。私は杖をもち、フィーネ将軍も木剣を持った。
「私は剣で寸止めしたら勝ち、リズちゃんは一撃当てれたら勝ちでいいかな。」
「えぇ、私は痛いのは嫌なのでそれだと助かります。」
兄様とルイが審判を務めてくれた。
(ルイは私が戦うのかなり嫌そうでしたけど……)
「それでは始め!!」
兄様の掛け声の元スタートした。
私が真っ向から戦ってもフィーネ将軍には勝ち目はない。近付けずに戦わないといけないのだが生憎と運動神経は良くない……
(とりあず距離を稼がないと…)
「人形操作(ドールダンス)」
これは土の攻撃魔術で人形を作り黒魔術で操作する魔法だ。私は3体の人形を作り攻撃を仕掛けた。もちろん倒せるとは思っていないが距離を稼げるはずだ。……だがフィーネ将軍は一瞬で3体とも倒してしまった。
(は、速い!)
「遠慮せず派手な技をぶつけてきてくれて構わないぞ!」
そう言いながら私に向かって飛んできた。
「ええ、そうさせてもらいます。獅子王」
私は巨大なライオンの顔をフィーネ将軍に向けて飛ばした。これは幻影で実態はないが目くらましにはなるはずだ。しかし、フィーネ将軍はすぐに見破り構わず突っ込んできた。
(まぁ、ここまでは想定通りです。)
「剣の熱雨(ヒートレイン)」
これは火属性の攻撃魔術ファイヤボールを黒魔術で剣に見せている技だ。先程の獅子王はブラフでこの攻撃を幻影だと思ったり、もしくはただの剣だと思って攻撃を防ぐと無数のファイヤボールで撃ち抜かれるという技だ。
(フィーネ将軍ならこれぐらいでは怪我はしないでしょう。)
流石に攻撃が当たると思っていた私だがフィーネ将軍は幻影の剣から何か感じ取ったのか受けずに全て交わした。
「初見で交わすなんて流石です。」
「少し気温が上がっていたからな、普通の攻撃ではないと感じて避けさせて貰った……これは本気を出さなければリズちゃんに失礼だな。」
「私も最高の攻撃で答えましょう!」
お互いの掛け合いが終わるとフィーネ将軍は目に見えるのがやっとな速度で攻撃を仕掛けてきた。
「龍の逆鱗(ドラゴンインパクト)」
私は黒魔術で空気を圧迫してフィーネ将軍に放った。
「ハァーーァ!」
フィーネ将軍は攻撃を木剣で切り裂き、私に寸止めで突きつけた……しかしその瞬間木剣は折れた。
「どうやら引き分けのようだな。」
「いえ、真剣だったら私の負けですから。」
こうして私とフィーネ将軍の勝負は終わった。
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