第10話 硫黄臭ぷんぷんのかけ流し浴槽を貸切でこんなに安くてええの?(栃木県)


 奥日光湯元温泉の紫雲荘には、貸し切り風呂が3つあります。男女別浴場はなく、貸し切り風呂のみというのが嬉しいです。

 紫雲荘に決めたのは、貸し切り風呂のみで、お部屋が少ないというところが大きな理由です。

 貸し切り内湯は、1階2か所向き合ってあります。

 荷物を置いて、バァーっと散らかして(笑)、浴衣に着替えて降りると両方とも空いてました。

 なんとなく向かって左手の浴室へ。




 脱衣所はおそらくリニューアルされたみたいできれいです。ロッカーはありませんが、貸し切りなので、脱衣所自体に施錠できるから問題無しです。




 温泉とご対面。青みがかったグレーっぽい白濁湯です。

 翌朝は、緑がかった白濁湯に見えましたが、もしかして、変化するのかな?

 そうなんです、朝と夕でお湯の色の変化が感じられたんですが、もしかしたら、お湯を抜いて新しく貯めたからかもしれないですね。




 浴槽の奥の湯口からは、源泉が注がれており、手前の黒ずんだ蛇口は加水用です。

 もったいないから加水はしませんが、セルフでできるのは良いでしょうね。

 お湯は濃厚な硫黄の香り、やや薄めの美味しいタマゴ味、細かい湯の花が舞っています。

 素晴らしいお湯です。源泉温度は74度とのことですが、湯口に温度計を突っ込むとそこまで高くはなく、60度くらい。

 浴槽では41度くらいの適温です。

 湯口の辺りにモコモコの析出物があるのが嬉しいです。

 




投入量はさほど多くはありません。高温なので、投入量を絞って適温にしてるみたいですね。




 薄暗い内湯なのですが、薄暗い原因は、浴場に照明が無いからです。照明は、窓の外から内湯に向けて光るスポット的なライトです。

 天井が高いから電球交換しにくいから屋外に照明を設置したのか、それとも家電製品が硫黄成分で傷むのを防ぐ目的なのか、不明ですが、珍しい造りだと思いました。




 洗い場にはシャワーもあります。




 PH6.5で、適温。




 モコモコの湯口が素晴らしいです。




 こってり濃厚ですね。




 オーバーフローは少なめ。




 続いて、もう1つの内湯へ。こちらも夜と翌朝に入りました。

 しばらく人が入っていなかったタイミングで入ったのか、表面がめちゃくちゃ熱かったですが、湯もみをするとかなり下がりました。




 源泉は、奥日光3.4.7号混合泉。含硫黄‐ナトリウム・カルシウム‐硫酸塩‐炭酸水素塩温泉。

 少し調べてみたところ、この混合泉を使用しているお宿は他にもあるみたいですね。

 近くの源泉湧出地帯からの引湯です。引湯の距離がごく短いのが嬉しいですね。


浴槽の形がいびつな五角形。奥の湯口にはベッタリと析出物が付着していて嬉しくなりました。




 浴槽のサイズ自体が大きめサイズです。左側の端にスリットがあり、オーバーフローしています。




 大きめサイズだからか、湯もみをしてから温度を測定すると、39度とぬるめのお湯でした。

 ぬるめのお湯が好きな方は右手の広い浴槽のある浴場に行けば良いという温度差がつけてあるのは、嬉しいですが、温泉好きとしては、鮮度を重視すると熱めが良いでしょうね。


 こちらの浴場には、洗い場は3セット。出てくるのは真湯でした。

 お宿からの注意書きで、シャワーのお湯が温かくなるまで時間がかかりますと書いてありますが、さほど気にならないレベルです。


 お楽しみの貸し切り露天風呂。こちらも予約しとかなくても空いていれば入れるスタイルに嬉しいです。

 ただ、深夜から早朝は、全ての浴場が使えませんので要注意です。私は早寝早起きなので問題無しです(笑)




 いったん外に出て、別棟に脱衣所の小屋があります。夜は寒いですけど、寒さの後に温泉が待っているので、むしろ寒い方が良いくらいです。

 空腹後に食べる食事が最高に美味しいのと同じですね。


 使用している源泉は同じです。


 湯口付近の白い析出物もモリモリです。湯の花もそうめんみたいです。


 ここでも身体が洗えるように、シャワーとカラン、アメニティも揃っています。

 夏は良いでしょうね。



 オーバーフローして床に流れたお湯が通る部分が温泉成分でしっかりこってり染まっています。



加水はセルフでできますが、もちろんしませんよ。



 排水口への緩やかな坂道をオーバーフローした源泉が流れるさまがよくわかる染まった床。

 ここまで鮮明なのは珍しいかもしれないです。

 いかにドバドバとオーバーフローしているかです。


 湯もみ棒が備えてありますが、露天風呂は高めの温度設定になるように投入しているみたいで、43度ちょっとあります。

 以前は熱いのが得意ではなかった私ですが、温泉の経験値を増やすうち、このくらいなら問題なく入れるようになりました。

 まあ、別府等の共同湯と比べると熱いうちに入らないとは思います。




 このコテコテの床、素晴らしいですね。どうか、このまま成長させて欲しいです。




 内湯は朝夕各1回ずつの計4回で、いずれも短時間ですが、楽しみました。露天風呂は、夜、翌早朝、朝食後の3回入り、空いていた夜はのんびり時間いっぱい(1回45分とのこと)入らせていただきました。


 夕食後の時間帯は、皆さん入られなかったのか、夕食前に内湯が埋まっていたり、露天風呂が埋まっていたりしただけでした。夕食後や翌朝は皆さん入られなかったのでしょうか。もったいない気がしました。

 特別に温泉好きなお客さんが重ならないかぎりは、全5部屋に貸し切り風呂が3つということもあり、スムーズに入れたように思います。


 硫黄の香りが衣類にまでしっかり付着して、大満足しました。

 桶に源泉を汲んでからタオルを浸して硫黄タオル作りもして、奥日光湯元温泉を満喫しました。

 


 露天風呂も内湯も全て貸し切り風呂なので、写真も問題無しですし、紫雲荘さんはおすすめです。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る