女子中学生の一人飯
上宮彩乃
第1話 ナポリタン
駅前のビル街では多くの大人たちが入り乱れる。スーツを着こなしたり、カジュアルだったりいろんな色が溢れてる。たまに高校生とか同年代も見つける。
そんな中で私は進む。
今日の昼食はナポリタンに決めたから。
私、
そんな2000円を財布に入れて街へ繰り出した私は、駅前でナポリタンを食べる。
月一回の贅沢一人飯だ。存分に楽しんでやる。
やはり、親が一緒にいないというのが冒険という雰囲気を作り出していてワクワクする。
目的のお店に着いた。行列だ。でも、30分以内には入れるだろう。窓には地元のテレビ番組のシールが貼られている。土曜の昼にやっている番組だ。
行列はどんどん進んで行く。あと5組くらいの時、お店の人がやって来てラミネートされたメニューを渡してもらった。だが、目的は決まっている。
ナポリタンだ!
カランカラン
お店の扉に付けられた鈴が揺れる。
中には大人しかいない。だが、私は気にしない。ナポリタンが絶対食べたいから。ケチャップたっぷりのナポリタン。口をケチャップでベッタベタにしてやりたい。ふふっ。
そんなことを思いながらカウンターの席に着く。ちょっとメニューを読み返してから
「すみません」
一人で呼ぶのはちょっと勇気がいる。でも、店員さんは気づいてくれた。
「ご注文お決まりですか?」
「ナポリタンお願いします」
「かしこまりました」
なんか大人になった気がする。確信はないがジャズっぽい音楽が流れているなかカウンターで一人ナポリタン。大人ー! こういう時は自惚れていいと思う。
~約10分後~
「お待たせいたしました。ナポリタンでございます」
「ありがとうございます」
今、私の目の前にナポリタンが。
ナポリタンッ……!
たっぷりのケチャップ、ベーコン、ピーマン、マッシュルーム等々。幸せのオンパレードだ。
「いただきます」
食べ物に敬意をはらいつつ、手をあわせる。
フォークでくるくる。パスタをまく。フォークを口へ運ぶ。
ぱくり
うきゃー! うま! いや、うま! こりゃ有名店になるわ。
ケチャップが口の中でねっとり広がる。
淡々と食べ続ける。もうなんだか言葉にしなくていい気がする。
うまいなこれ。1500円つぎこんで良かったよー!
粉チーズをかけても言うまでもないであろう。うまい。
分かるだろうか。本当においしい時は言葉にできないのである。
「ごちそうさまでした」
手を合わせる。全て綺麗に食べきった。
こうして月一贅沢を終えるのであった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます