第14話
【Ⅰ】
14
キムは自分が如何に子供なのかを思い知った。
少年に言った自分の言葉がハラハラと散って自分に降りかかってくる。
どこからか得た知識や受け売りでしか語っていなかったのではないかと自問自答し、急に恥ずかしくなった。
少なくとも経験も根拠も無かったことは事実だ。
でも自分の価値観からは外れていない筈。
キム:「だけど………
少年に対して私は何様のつもりだったんだろうって………」
アカネ:「私とキムだって同じよ!
お互い『何様のつもり』で話してるから成長もできるし面白い!
ただ………少年も思いっきり話してほしいよね………
可也難しそうだけど。
こっちからは質問出来ないわけだし……
でも、話させてやりたいよね……
ランみたいにならない為にも」
ランとは今回の舞台演目で主人公だった少女の名前だ。
キム:「確かに………
私、少年に対してもっと慎重になるべきかもね…
少しづつ話してくれるようになってる気はする。
まだ心を開いているとまではいかないけど。
あのタイプは、こっちが焦るとどんどん追い詰められていくかも………
あせらないで待つわ」
アカネ:「そうね、そうしてあげて!
私は質問を封印されてないから、一緒に図書館へ行っても構わないけど、2 : 1じゃ不公平だもんね。
少年が委縮しちゃいかねない。
キムだから少しづつでも前進出来てる気もするし」
キム:「アカネ……頼りにしてる……」
アカネ:「私達は一心同体でしょ!
アイアンマンのトニーとペッパーみたいに!」
キム:「それを言うならトニーとジャービスの関係でしょ!
お互いにトニーだったりジャービスだったりね!」
アカネ:「アッハッハ~、それいい!
『アイアンマン3』のジャービス軍団より強力かも!」
キム:「言えてる~!」
時として、パワフルにノウテンキなキムとアカネであった。(´-ω-`)
つづく
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