第14話 少し、厳しすぎたかのお。
「マロン嬢!! 」
「シャトー様。」
何ですか、不躾に扉を開くなんて。女性のいる部屋に挨拶無しに入るなんて極刑ものですわよメルシャン副団長、ふふふっ。
「メルシャン、部屋に入るには挨拶をするべきだぞ。」
「あら、陛下。」
王妃が笑っておる、なんと恐ろしい。
礼儀のない者は万死に値するぞ。特に女性への礼儀は命をかけねばならぬ、下に恐ろしげは女性の怨みだ。
下手に扉を開けて、中で女性が着替えでもしていればどうなる。
責任問題だぞメルシャン、マロン嬢を泣かせるつもりか?
「マロン嬢、私達の新婚旅行先が決まりましたよ。」
「新婚旅行先ですか? 」
何を言っておる。
新婚旅行先では無く仕事だ、そもそもまだ結婚はしておらんだろう。
ディザート国の婚約破棄された令嬢を迎えに行くのにマロン嬢がいる方が安心するだろうという手配だ。
駄目だ、メルシャン副団長の頭の中に花が咲いておる。
婚約者が出来て嬉しいのは解るが、ぶっ飛び過ぎておるぞ。
「新婚旅行先では無い、仕事だメルシャン。」
「はい、解ってます。お土産は『縁結びのお守り』で、いいですか? 隊長。」
「お前は、聞いているのか? 」
聞いていませんわね、頭の中に花が咲いていますわ。
これは粛正を行った方が宜しいかしら?
結婚前に婚前旅行など許しませんわよ。
「グラッセ令嬢。実はディザート国のプディング家とシフォン家とマフィン家のご令嬢が、再び婚約破棄をされたのです。」
「まあ、ピーチ様にチェリー様にレモン様が? 」
カベルネ将軍はメルシャン副団長の話を諦めてマロン嬢との話をしていますわ。
しかし何ですって?
ディザート国のご令嬢が、再び婚約破棄とはどう言うことなのかしら?
「すまぬ、あの三馬鹿が令嬢達を傷付いたようだ。」
「まあ、本当なのですか陛下。あのお馬鹿さんが? 」
「うむ、あの馬鹿共のが、だ。」
「なんて事でしょう。」
なんと言うことでしょう傷付いた令嬢達を再び傷付けるとは。
あの時、恩赦を掛けずに極刑にしておくべきでしたわ。
「グラッセ嬢には令嬢達を迎えに行って貰いたいのだ。」
「王太子様。」
「あなたのご両親共々、彼らは我が国の傘下に入りたいと願い出た。我が国は受け入りたいと思っている。」
「それは本当ですか? 」
「婚約破棄をされ国外追放を言い渡されたのだ。令嬢達も心細いであろう令嬢が迎えに行ってくれれば安心するだろう。頼めるか、グラッセ嬢。」
「はい、喜んで。」
そうね、シャンパーニュ。
マロン嬢が迎えに行けば令嬢達も安心するでしょう。
「令嬢達には、両親からこの国から婚姻の者を望まれている。
無論、選りすぐりの侯爵以上の者の嫡男を選出しよう。」
「待ちなさいシャンパーニュ。それは差し走り過ぎるのでは無くって、ご令嬢の気持ちを考えなくては。」
「母上、だからメルシャン副団長と共にグラッセ令嬢を行かせるのです。二人の姿を見れば、自分達も幸せになれると思うでしょう。」
「そうね、あのお馬鹿さんの所為でご令嬢達が男嫌いになるのは許しがたいですわ。」
「あの三人は例外だと令嬢達に見せつけたいのです。我が国の令息はメルシャン副団長のように一途の馬鹿だと。」
「マロン嬢。新婚旅行では無く、婚前旅行でした。」
「「……… 」」
うむ、馬鹿だ。
頭の中に花が咲いておる。
侯爵以上の嫡男には厳しい教育をしすぎたか?
他国から婚姻を求められる時の為、女性になるべく近づかせなかった反動か?
婚約者がいない者は学園卒業まで、寄宿学校に放り込んで婚約者には愛を注げと洗脳しておるからな。女性に免疫が無い分頭が花畑になるのか。
他国のご令嬢が我が国に来て貰うのですから、侮られないよう侯爵以上の嫡男に娶らせるのは当たり前ですわ。
ですが少し、教育を厳しくしすぎてしまったのかも。
頭の中が花畑になっては仕事が出来ませんわ。
シャンパーニュのように仕事の出来る変態に、駄目だわシャンパーニュは変態過ぎるわ。目を離せばクリスタル嬢を軟禁しかねないんですもの。
「仕方がありませんわ、茶会くらいには参加をさせましょうか。」
「ああ、そうだな。」
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