神の審判でやり直しさせられています
gacchi/ビーズログ文庫
1 ひとりぼっちの令嬢
1-1
ここにいる間は
学園の校舎の裏側、
午後の授業が始まるまで、何も考えずに空を
だが、そんな時間もそろそろ終わる。残念だけど教室に
ため息をついて立ち上がり歩き出す。中庭の通路を
「またレイニード様が勝ったわ!」
「
「さすが王女の専属護衛に
「
聞きたくないけれど、聞こえてしまった。
フレデリック様の訓練の相手をしていたのはジョランド
冷たそうに見えるのはそれだけ顔立ちが整っているからだが、そのせいで氷の
昔はよく笑うどこにでもいるような元気な少年だったのに、十二
「でも、レイニード様には
「ええ、知っているわ。あのエンドソン
「ああ、あのエンドソン侯爵家に生まれたというのに
「ビクトリア様が
令嬢たちはまさかそのレイニードの婚約者が後ろを通っているとは思っていない。私だって
わかっていたことだけど、こうして改めて聞くと胸が痛い。
氷の騎士として認められているレイニードなのに、王女を降嫁させるには身分が足りない。騎士団長になれば認められるかもしれないが、それまで何年かかるかわからない。しかも、十二歳の時に私と婚約している。
レイニードとビクトリア様が恋仲だという噂は護衛に抜擢された
陛下が二人の仲を認めているのなら私と婚約解消させようとするはずだが、そうなっていないのはおそらくビクトリア様の
だが、美しいビクトリア様の姿にあこがれている令嬢の多くは下位貴族のためか、身分差で
婚約した当初の予定では学園を卒業したら結婚するはずだったけれど、話し合いをすることもできず何一つ決まっていない。このままでは結婚できたとしても、レイニードはビクトリア様を優先して形だけの
さすがにそれは歴史あるエンドソン侯爵家が
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