roots

みぃ

金平糖のキモチ



いのちのルーツ


こころの繋がり

それは たとえ遠く離れても

ちいさな金平糖に

なっても


きっと永遠のように


こころのそこから

誰かを深く愛するならば

ひたすら ただその人の

しあわせのみを

祈るだろう


いのちのルーツ


真実に触れたとき

謎がするするるると

解けだす


それは長年

遥か 知恵の輪より難解な

こころの意図


糸は激しく絡み合い

手の付け所もなかった



きっかけは母の入院

町医者には毎月通っていたが

異常ないと

いつも言われていた

ところが


ある日母の酸素が測れなくなる

指先に挟む はかり

酸素が全くふれない


指をあたため

もう一度

 

同じだ

酸素をはかれない

 

私は 一抹の不安をいだく


それでも母は持ち前の明るさで

笑顔でいるものだから


大丈夫だよね


根拠のない自信で

不安を払拭していた




4日後

母の足の甲はパンパンに膨れ上がり

ただでさえ 苦しげな呼吸が

朝起きた時点で もう素人目にも

異常が分かる状態になっていた


即刻

大きな病院へ 母を連れて行く


急患として扱われ

すぐに 呼ばれた


検査


診察


即緊急入院となる


主治医として

病院の医院長先生が

看てくれることになる


私に告げられた

病名は


うっ血性心不全


先生にみせられた

母のレントゲン


心臓が3倍くらいの大きさに

なっていた


母の様態は

ギリギリのところまで

進行していた


もう少し遅かったら

破裂してもおかしくなかった


ストレッチャーで一人部屋に

運ばれる


不思議なことに

母のキヲクは 家で倒れた (実際にはきちんと自分で車に乗り込んだのだが)


そこから大部屋にうつるまで

全くなにもおぼえていなかった 


母のいうことには

ベット際に立って ずっと下を見おろしてたそうだ


そして意識が戻ったのは

入院して6日目だったという


ずっと母の見舞いに通ったが

6日目までは おぼえていなかった


ひとつ印象的な出来事といえば

朝方5時ころだろうか 

母から電話が来て


怖い夢みたの

夢の中で 知らない女の子が

でてきて 私に

あなたの心臓はもうもたない

というの

そして起きたら 誰も誰ひとりも

居ないの


ひっそりしてるの


私は母は怖い夢を私に聞いてもらいたいのだと 

うんうん ときいていた


入院して1週間が経って  


レントゲン検査

結果は

全く心臓は小さくなっていなかった


現状維持というところか


母にはあまり本当のことは

言わないように

オブラートに包んで話す


まだまだ

時間が必要なんだよ   


ゆっくり治そうね



入院してから毎日のように

母を見舞った


いま迄苦労話のかけ通しだった

母への 精一杯の親孝行

母は行くたび喜んでくれた 

だけど

母の笑顔は消えていた


呼吸が苦しくて

苦しくて

仕方ないの


そう訴える


なにもできない自分が

かなしい











 

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