星を売る少女
感想楽しみさん
第1話 星、売ります
ある夜、12歳の少女・ヒナは、学校からの帰り道、古びた時計塔の前で「星、売ります」と書かれた紙を見つけた。紙は、風に飛ばされそうなくらいボロボロで、誰かがふざけて書いたようにも見えた。
でもその夜、ヒナの夢の中に、フードをかぶった人物が現れた。
「君、星をひとつ買う資格があるよ」
「星って、空の?」
「違う。これは、時間のかけら」
夢から覚めると、ヒナの枕元には、小さなガラスの球が転がっていた。中には、ヒナがまだ生まれていないはずの“未来の景色”が映っていた。
そして、その日からヒナのまわりでは少しずつ“時間のズレ”が起き始める――。
止まった時計。昨日と同じ会話をするクラスメイト。消えていく通学路の桜。
ヒナは気づく。「この星を持っていると、未来が変わる」
でも、フードの人物は再び現れて言った。
「星を持ち続けるなら、大切な何かを失うことになる。返すなら、今のうち」
ヒナは問い返す。
「“大切な何か”って、何?」
返事はなかった。
でも、次の日――ヒナの親友のカレンが、クラスからいなくなっていた。
先生も誰も、カレンのことを覚えていない。
ヒナだけが、覚えていた。
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