第6話希望の星
奴隷を購入したおかげで、太郎は他の町への出店が順調に進んだ。
光の鷹はクエストクリアに苦戦しているようだ。
元クラメンからいろいろ聞いているが相当難易度が高いみたいで、太郎を毎日食べられないと聞かされた。
話しの大半は太郎を食べに通えないって話だったような気がする。
はぁ有名人の結婚って大変だなぁって感想を呟きながら一生懸命太郎の仕込みをしていた。
正直売上がすごいことになっているので、寄付や融資の話が毎日のように来るが忙しすぎてその人たちの話を聞けない。
今では奴隷を管理する奴隷を雇っている。
統括奴隷から報告も聞かなければいけない。
他の町での様子や売り上げ確認や味はどうなのかなど確認しなければいけないことは店舗が増えれば多くなるものだ。
商才のない僕はあまり店を広げすぎるのは良くないと思っている。
維持費などで首がまわらなくなったステーキ店などみているからそう思っているが、利益が黒いからといって店舗を増やしていいとは思えなかった。
そのうち競合他社が増えて利益が出せなくなっていくのだそれを見越した経営がいいとは思うのだが・・・。
そんな慎重派な僕だが、オーナーはジョセフなのでイケイケなジョセフおじさんが出店OKしてしまう。
僕の心配をよそに店が増えてしまうのはしかたがないことだ。
そう僕はジョセフに雇われてる料理人なのである。
奴隷の中でいま話題になっているのはショウという名前だ。
ショウに買われれば一国一城の主になれる。
そんな夢みたいな話が広まっている。
雇われ店長的なポジだが自分で店を切り盛りするのだ
自分の店をもっているようなものである。
奴隷たちはショウに買われることを夢をみるのだ。
こんな最底辺な身分でも店主になれるという夢が見られる。
奴隷商人も高く奴隷を買ってくれるのであればだれでもいいし
早く手持ちの奴隷を売りたいので金払いの良い客がであればかまわない。
所詮オークションに出品されない奴隷なぞどれも価値は同じなのだから。
ショウは奴隷商人にとっていいお客さんになりつつあった。
「おい!あと何階層進めばクエスト達成できるんだよ!!」
切れ散らかすのはサブマスフェイである。
彼の頭の中にはたっぷりの背油が絡まった野菜を頬張る自分の姿でいっぱいだ。
そう、それほどまでに空腹なのである。
「フェイ落ち着きなさい!我慢してるのは貴方だけじゃないのよ。」
と彼の辛さを分かち合うことができるクランメンバーたちの絆はとても強かった。
ムチムチ冒険者集団の中に一人だけ細マッチョイケメンことクラマスのジョイが
「みんな、苦労をかけてすまない。難易度が高すぎて慎重に進まざる負えないんだもう少し頑張ってくれ。」
ダンジョンから出られるなら、こんなにストレスを溜めることはなかっただろう。
毎日朝晩太郎に通えて、エールをひっかける日々は遠ざかっていたのだから。
シーフという偵察職のわりにはふとましいカジの偵察時にかかる時間がかなり伸びた。
遅くなった原因はそのふくよかな体型だと思うので一度注意したが聞く耳を持たなかったのである。
クラマスのジョイは頭を抱える。
ただでさえ時間のかかるダンジョンなのに機動性が前よりも落ちてしまったのだから。
あいつをクランに残しておけばまだあいつにアレを作るなと命令できたかもしれない。
だが、市場に放たれ数多くのクランが被害を受けている現状を放置もできないというのにこんな面倒なクエストを指名依頼だとふざけるな!
ゴシップ記事など何も気にしていないというより読んでないジョイはミクリアとの結婚騒動など知る由もない。
彼がこの依頼をクリアしてしまった時にどうなるか知らずにジョイは難関クエストを攻略していたのであった・・。
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どうしてもミクリアさんと結婚したくて必死に難関クエストに挑むジョイくんカッコいい!!
今は店舗増やしても競合店がいないのでウハウハですが、やはり売れてる商売は簡単い真似をされてしまうのです。
一人勝ちしないように客の削り合いをして固定費がかさんだほうが負け!ってなるので全国展開も簡単ではなさそう。
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