King


「やぁ!諸君」



そう言って、片手を上げて、会議室に入って来た中年の男。


グレーの髪に、左目グレー、右目ゴールドのオッドアイの瞳。


この男がsecret(スクレ)の創立者であり、世界NO1のハッカーkingである。


kingの登場に、その場に居た5人は椅子から立ち上がり、頭を下げた。



「各自頭を上げて座ってくれたまえ」



kingの言葉を聞いて、頭を上げ、再び椅子に座る5人。


この会議室では、kingに名前を呼ばれた者以外は、言葉を発しないのが、暗黙のルールになっている。


kingは1人1人の顔に、視線を移しながら言葉を口にした。



「君達が此処に来てから、数年の月日が流れた。

その間、君達は、私が出した課題を次々と見事にクリアし、私が想像していた以上に成長してくれた。

また、時には私が指示する前よりも早く行動し、素晴らしい成果を発揮してくれた。

訓練の場所を、スラム街にした事には驚かされたが、私は君達を誇りに思う」



Kingはそう言った後、スクリーンの電源を入れ、左手に指示棒を持つと、スクリーンの横に立った。

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