メドニセモノ外伝

なうなす

第1話

 あたしの名前はハザ。美少女でピチピチのテロリスト!ここから伝説を作るのよ〜!


 CSI集合知の輪の研究施設アンバベルに来ました!ここにはネオ連邦の大事なCSIの所謂心臓?があるらしいので侵入中です!


???「あなたは?」


 …!?マネキン!


ハザ「な、なに!びっくりした〜。ってなぜマネキンが喋るのよ!少し考えてみて…マネキンは喋んない!お前!なんなんだ!」


カーカヤラガ「私はCSIのカーカヤラガ。ここの管理を担当しています。」


ハザ「…CSIねぇ。あんたはネオ連邦の心臓の場所知らないの?」


カーカヤラガ「ネオ連邦の心臓…ネオですね。ネオの本体はここにはありません。ここは試作機のみです。」


ハザ「な、なによそれ!待って待って待って!あたしただ無意味に侵入してるだけなの?やばいじゃんここにいるのバレたら死刑よ死刑!」


カーカヤラガ「なら侵入しなければよかったのでは?」


ハザ「結果論でしょ、それ!どうしよどうしよ〜!」


警備隊「何者だ!」


ハザ「きた〜!ヤバイヤバイヤバイ!死ぬ!死ぬ!おまけしてくれたりしな〜い?警備隊さん♡」


警備隊「…少なくとも侵入している人間におまけはしない。あとお前は誰だ。」


ハザ「フッフッフッ。それが気になりますか。わかりますよ〜美少女!危なげな香りを放つ妖艶なテロリストですからね。あたしはハザ!ここにある…はずだった心臓を破壊する予定だったもの!」


警備隊「最終執行許可をお願いします。繰り返す、最終執行許可をお願いします。」


ハザ「殺す気じゃん!マジ!気が早すぎるでしょ!ちょっと考えてみてよ。美少女…美少女よ!少しは遠慮しなさいよ!」


警備隊「…美少女と犯罪に何の関連が?あとサイエンスブルー地区への侵入、国家転覆計画の実行。十分でしょ。しばらくしたら執行許可は降りる。サービスは…苦しめずに処刑してやるくらいだな。逃亡は無駄だと思え。」


ハザ「ハァー!頭固すぎ!モテ無いでしょあんた!どぅーせ同僚にも愛想つかれてるでしょ〜。」


警備隊「既婚者だ。」


ハザ「…。世の中の終わりよ終わり。若くてピチピチ。こんな美少女が執行許可を降ろされるなんて…。心が痛まないわけ!叫ぶわよ!苦しい〜お母さんのとこ返して〜。って!」


警備隊「仕事だからな。そういうこともある。おとなしくしてろよ。」


ハザ「!そうよそうよ。どうせ死ぬならこのバカ!アホ!オールド思考野郎を煽ればいいのよね。」


警備隊「リノリーさんの活躍を見て、頑張って警備隊に入隊したのに。初めての対応は頭のネジが一本も締まってない自称テロリスト。嫌になるな。」


ハザ「そ〜よ、そうよ。その調子!」


警備隊「だが、仕事だからな。」


ハザ「ハゲ!はぁ〜。ていうか許可降りないの?上層部は無能バッカリなんだね。」


警備隊「さぁな。他の場所で大事件でもあったんだろ。」


カーカヤラガ「……。」


警備隊「にしても遅いな。」


 警備隊が目を逸らした瞬間…


警備隊「ゴハァ!」


 金属の拳が警備隊の頬にめり込んだ。


カーカヤラガ「ハザさん。逃げましょう。」


ハザ「え?…逃げる?逃げる…。そうね!逃げるわよ!」


警備隊「…待、て。」


カーカヤラガ「こちらの車を使いましょう。魔灯も付いています。」


ハザ「でかした!」


 車はサイエンスブルー地区を背に走っていく。この先は地獄か、虚無か。

 奇妙な二人。テロリストのハザと、CSIのカーカヤラガ。どんな旅になるでしょうか。



 自己満設定置き場

 

 集合知の輪(CSI)

正式名称 Connected Stupid Intellects


脳から知能を抽出する技術(SI化)をした知能の塊を、輪として繋ぎ思考を行うモノへと変換した物。


CSIには三つの根幹指令を行う。それを中心にCSIは思考する。


CSI一覧

統治者 名称ネオ

新開拓評議会の基幹システムであり、国家の方針。


指導者 名称オスロア

自由開拓同盟の基幹システムであり、国家の方針。


金庫番 名称スプリガン

世界金会の中心思考である。論理思考に特化している。


試作データ収集用CSI服従者 名称オビディエンス

試作段階の戦闘データ収集用のCSI。強化スーツとの親和性をもつ。


試作管理CSI 名称カーカヤラガ

感情の再現の為に作られたCSI。現在は暴走して制御が効かなくなった。

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